北京を訪問中のゼーリック世界銀行総裁は5日、「中国は中所得国の落とし穴に落ちずに、高所得国入りすることが可能だ。ただし、それには改革をより推し進める必要がある」と強調しました。
中所得国の落とし穴とは、国民の一人当たりの所得が3000ドル前後に達したとき、急速な発展で蓄積されてきた矛盾が一気に爆発し、生産性と収入の成長が停滞してしまうことを指しています。
ゼーリック総裁は「現在、世界経済は成長が減速し、弱気な空気がみなぎっており、中国の成長モデルの転換はより重要になってきている。中国は、高度成長を保つと同時に、経済モデルを転換し、環境を改善し、格差を縮小し、国民の生活レベルを引き上げるべきだ」と指摘しました。
さらに、「次の段階で、中国は、経済の再均衡に力を入れ、さらなる内需拡大によって成長をけん引しなければならない。政府は、教育や保健、環境保護を含めた公共サービスで、より大きな役割を果たす必要がある。また、財政制度を整備し、開放的なイノベーション政策をさらに推し進め、中国における高付加価値の生産と世界市場との連携を緊密化しなくてはならない」と強調しました。(朱丹陽 大野)国際・交流へ
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