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 「メイド・イン・中国」から「中国開発」へ

2011-02-22 18:10:17     cri    

 服装、靴、帽子、ライターなど中国産の「メイド・イン・中国」はこれまで、安物の代名詞でした。

 しかし、中国ではここ数年、有人宇宙船「神舟」の打ち上げが成功したほか、高速列車の速度の世界記録、各種クリーンエネルギー自動車、紙のように薄い鋼材などが相次いで登場しています。

 中国製品を国際製造業の先端に押し出したのは、中国の中央企業です。中国のGDPの四割以上を占めている中央企業は、毎年開発とイノベーション分野に多くの資金を投じています。2006年から2009年までにおける開発への投入は一年当たり27.9%伸び、特許を獲得した件数は21166件にのぼっています。一部の企業では特許の申請件数が50%のスピードで増加しています。

 中国は鉄鋼生産の大国ですが、企業の利益は鉄鉱石の価格が高騰することで、減少する一方です。2010年の業界の利益はわずか2.91%でした。一方、鉄鉱石の製造元である外国企業一社の利益は、中国の8割の企業を合わせた利益を超えています。このような不利益により、中国の鉄鋼企業は研究開発への投入増加を決断せざるを得ませんでした。

 自動車用鋼材はハイテク製品で、国の鉄鋼工業の技術レベルを表す重要な象徴です。中国ステンレス科学技術グループの田志凌副社長は「2010年、グループは新世代自動車用鋼材の生産技術を開発した。これによって、自動車重量が軽くなると共に、衝突時の安全性を高めることができる。この技術は競争力を高めることが可能であり、長期にわたって外国技術の導入に頼ってきた局面は変わるだろう」と述べました。今後、中国の中堅鉄鋼企業は新世代の自動車用鋼材の生産技術の活用に取り組むこととなります。中国は、鉄鋼大国から鉄鋼強国になるための技術基盤を得たのです。

 移動通信分野の次世代技術は、日進月歩であると言えます。一国の技術基準の制定は、国の情報産業レベルを示す重要な指標であり、国の安全にも深く関わっています。

 中国では、1G時代の通信設備はすべて輸入品でした。また、2Gの時代は80%あまりのシェアを外国企業が占めていました。3Gの時代、TD-SCDMA市場における設備の90%が中国製となりました。TD-SCDMAの知的財産権を持つことで、中国は外国メーカーに多額の特許使用料を支払う必要がなくなりました。

 大手電信企業・大唐電子グループの陳山枝エンジニアによりますと、まもなく大唐企業が制定した規格・TD-LTE-Aが4Gの国際規格として認められます。これによって、中国の通信業界は自らの力で業務展開を行うことが可能となります。これまで長期にわたって外国メーカーが世界の通信業を独占していた状況に変化がもたらされるに違いありません。

 近い将来、中国メーカーは製品を輸出すると同時に、技術の輸出に着手する日が訪れるでしょう。(朱丹陽)

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