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台湾が大陸留学生法採択 大きな波紋

2010-09-02 18:34:35     cri    

 8月19日、台湾の立法機関は大陸留学生を受け入れる三つの法案を採択しました。この法律は、大陸からの留学生を受け入れることを認める一方で、いくつかの制限も盛り込まれています。これは、海峡両岸で大きな波紋を呼んでいます。

 採択されたのは、台湾へ留学する大陸からの学生を対象とした、「大学法」、「専門学校法」、「両岸住民関係法」です。この中で、「台湾の大学の機密に関する専門に志願を出してはいけない」、「公務員の試験に参加してはいけない」のほか、奨学金の申請やアルバイト、兼職なども制限されています。

 これについて、香港の時事評論家の劉和平氏は「これらの制限は時代に合わず、人道的ではないが、両岸の教育と学生の交流に有利である。大陸の学生が台湾で大学教育を受けることで、双方が教育、学術、文化、価値観などの分野で全面的に交流することができる。これによって、大陸を理解する台湾出身の人材、台湾を真に理解した大陸出身の人材が養成され、両岸問題を解決する中核になるに違いない」とみています。

 アモイ大学台湾問題研究院の張宝栄氏は、開放と制限を両立させるやり方は台湾の大学教育に不利であると共に、両岸の大学教育の交流にも不利であると強調しています。張宝栄氏は「現在、台湾の大学は新入生不足の問題を抱えているのに、大陸からの留学を制限している。また、アルバイトなどの制限は、台湾留学への戸惑いを生む」と指摘しました。

 8月24日、台湾中時グループの日刊紙「旺報」も論評を掲載し「これは明らかに差別だ」と批判しました。「大陸の優秀な学生を制限するのは、人材育成競争においてスタートラインの時点で負けたことになる。一方、大陸は台湾留学生を受け入れるのに、様々な優遇政策を打ち出している。このような状態が続けば、台湾の人材が一方的に大陸に流入するだろう」との懸念を示しました。

 この三つの法案が採択された8月19日、中国国務院台湾事務弁公室の楊毅報道官は「法案が採択され、実施されることは、両岸にとって良いことだ。台湾は大陸留学生の権利を十分に守り、差別してはならない」とした上で「両岸各界の努力によって、これら一連の法律が両岸の協力や人材交流で大きな役割を果たすだろう」と強調しました。(朱丹陽)

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