アジア開発銀行は19日に、「アジア太平洋地域の2010年重要指標」を発表しました。これによりますと、2008年アジアの中産階級は19億人に達しており、アジア総人口の56%を占めています。また、この階級の2008年の消費額は4.3億ドルで、この年の経済協力開発機構加盟国の消費総額の3分の1を占めています。
これについて、アジア開発銀行の李鐘和チーフエコノミストは「アジア経済はほかの地域より好調なことから、世界経済の構造と回復でより重要な役割を果たすだろう」とした上で、「アジアの中産階級は西側の中産階級と比べて、収入や消費で大きな格差があるが、その消費レベルは世界でも上位に入る」と強調しました。
一方、この報告はアジアの人々の健康に懸念を示しています。これによりますと、アジアの中産階級の飲食習慣は欧米型になり、高カロリー、高脂肪の食品を摂るようになっています。このため、今後20年から30年間で、アジアはますます多くの慢性病の課題を抱えるようになるということです。
またフランス通信社は社説を発表し、「アジアの中産階級の規模が拡大する過程で、購買力が爆発的に拡大している。これは社会や環境に大きな影響を与えている。この階級の人々は、贅沢な暮らしを求めていると同時に、環境悪化、土地と水資源不足などの問題をもたらしている」としています。(朱丹陽)
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