中国で初めてのオンラインゲームを対象とした管理規定「オンラインゲーム管理暫定方法」が1日から実施されました。この規定は、オンラインゲームの内容、ゲームの運営、管理監督と法的責任を初めて明確に決めています。関連各側は、ゲームの内容管理を強化し、技術的な制限をかけ、業界の規律を強化することで、インターネットユーザー、特に未成年者のユーザーに、健全なインターネットの利用環境を提供します。
近年、中国のゲーム産業は急速に発展してきました。中国文化省が今年の初めに発表した「2009年中国オンラインゲーム市場白書」によりますと、2009年の中国のオンラインゲームの市場の売り上げは258億元(3354億円)となり、2008年より4割増加し、世界のトップランク入りしました。しかし、これと同時に、中国のオンラインゲーム産業はいくつかの問題に直面しています。これに対して、文化省文化市場局の李雄氏は、次のように述べました。
「オンラインゲームは新しい娯楽の形態として、ここ数年急速に発展したが、同時に一連の社会問題をもたらしている。例えば、一部の人がオンラインゲームに夢中になりすぎていることやオンラインゲームの内容は低俗で、ユーザーの権利が十分に保障されていないなどの問題がある」
特に注目を集めている社会問題は、オンラインゲームの低俗化、ゲームの世界にはまってしまうことです。統計によりますと、2009年の末までで、全国のネットユーザー数は、3億8400万人に上り、このうち、3分の1は未成年者です。
未成年者のユーザーが多いということに対して、北京師範大学の瀋綺雲教授は、「全国でどれぐらいの未成年者のユーザーがオンラインゲームにはまっているかというデータはまだないが、その数は増え続けている。この問題を見逃してはいけない。関連各側は総合的な方法でこの問題を管理する必要がある」
瀋教授は「わが国では、未成年者が多くいる。その内、ネットユーザーも多い。社会、学校、政府などの機構は、措置を取り、インターネットの正しい利用を指導すべきだ。今、一番重要なのは、インターネット上の内容を把握し、一連の管理制度を作ることだ」と語りました。
この度実施された『オンラインゲーム管理暫定方法』は、ネットゲームの運営者に対して、内容や技術などの面で未成年者を保護するよう要求を出しました。文化省ネット管理担当の劉強さんは、これについて、
「『管理暫定方法』は、以下の要求を出した。まず、オンラインゲームの内容は、未成年者が社会道徳に違反したり、また犯罪に走ることを誘発するようなものではなく、健全なものであるべきだ。次は、未成年者を対象とするゲームならば、本名で登録すべきで、ゲームの目的や時間などを明確にしなければならない」と述べました。
また、「管理暫定方法」は、オンラインゲームには、法律違反、ポルノ、暴力などの内容があってはならないと定めました。オンラインゲームの運営者に自己管理の制度を整備させるとともに、政府の関連部門も専門家に審査をさせます。
さらに、関連部門は、より具体的な法則を公布し、より明確な要求を出す計画で、企業と一般市民を対象にした育成や普及の活動も進んでいるということです。
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