「核拡散防止条約」の審議大会が、来週国連のニューヨーク本部で開かれます。議長を務めるフィリピンのカバクトゥラン国連大使は29日、国連本部で「参加各国が今大会を契機に、世界の核兵器の削減について意見交換に努め、会議の成功に力を尽くすべきだ」と強調しました。

　カバクトゥラン国連大使は「今回の審議大会が必ずしも成功すると保障できないが、一刻も早く着手し、最善を尽くすことを約束する。フィリピンは議長国として、中立の立場を取る」と強調しました。さらに、「今大会を契機に、各国が問題点を見出すことを期待する」と述べました。

　2000年の審議大会で、核兵器を有する国々は初めて、自国の各兵器庫を廃絶し、最終的に核軍縮を実現させると約束しました。一方、2005年の審議大会では、実質的な結果を生むことができませんでした。さらに、今年アメリカとロシアの新たな戦略兵器削減条約調印や核安全サミットの開催などを受けて、国際社会は、核軍縮と不拡散に新たな原動力が注がれたと見ています。（朱丹陽）