日本の有識者委員会は9日、調査報告書を提出し、日米間に3つの密約が存在したと指摘しました。

　有識者委員会が岡田克也外相に提出した108ページに上る報告書は、「核兵器を積んだアメリカの艦船の寄港を容認した密約」と「朝鮮半島で有事が起きた場合、アメリカ軍が事前協議なしに日本の基地から出撃することを容認した密約」、「沖縄の基地撤去費用を肩代わりすることを容認した密約」の3つの密約が存在したと指摘しました。しかし、「有事が起きたときに、沖縄に再び核兵器を持ち込むことを容認した密約」については、拘束力はなく、必ずしも密約とはいえないとの見解を示しました。

　この日行われた関連記者会見で、岡田外相は「長期間にわたり国会、および国民に明らかにされてこなかったことは極めて遺憾だ」とした上で、「密約調査が日米安保体制に影響することはない」と語りました。（Katsu/田中）