中国の新疆ウイグル自治区の中心都市、ウルムチ市で5日夜に発生した暴動について、専門家は、この事件はラビア・カーディル氏が率いる「世界ウイグル会議」が計画し、組織したもので、強い政治的目的があると指摘しています。
ウルムチ市で起きた暴動では、200台余りの車両と多くの建物が破壊され、死傷者は1000人以上に上っています。これについて中国現代国際関係研究院安全・戦略研究所の李偉所長は、中国国内で発生したものだが、海外にいるラビア氏率いる組織「世界ウイグル会議」と密接に関わっているとの見方を示しています。
「ラビア氏が率いる『世界ウイグル会議』は活動範囲を広めるため、今回の事件のような暴力活動を行う機会をずっと探していました。新疆ウイグル自治区成立50周年のときや去年の北京オリンピック、そして中国が建国60周年を迎える今年、世界ウイグル会議はインターネットを使ったり、人を動員したりして社会の安定を破壊する活動をしています。先月26日に広東省の韶関市で乱闘事件が起きましたが、それは普通の事件に過ぎません。しかし世界ウイグル会議は、この事件を理由に暴動を引き起こしました」(李偉所長)
6月26日、中国広東省韶関市の玩具工場で数百人による集団乱闘事件が起き、120人がけがをして、新疆ウイグル族の従業員2人が死亡しました。これは一般的な社会の治安事件ですが、世界ウイグル会議はこれを利用し、民衆を大きく扇動し、中国の党と政府を中傷する言動をおこしました。
したがって専門家は、今回、新疆で起きた暴動は普通の騒乱にとどまらず、多くの国際分裂主義組織とほぼ同じように暴力によって社会を混乱させ、政治目的を目指すものだと指摘しています。
2001年9月11日にアメリカで発生した同時多発テロ以降、国際的な反テロ活動から逃れるため、一部の新疆の民族分裂組織は2004年に統合し、民主と人権を唱える「世界ウイグル会議」を設立しました。しかし、今回の暴動により、この組織の本当の姿が暴かれました。これについて中国社会科学院辺境歴史地理研究所の許建英氏は「暴動が発生したとき、世界ウイグル会議のホームページに人々を煽動するような発言が見られた。そこから、この組織が民主と人権を訴える一方、暴力やテロ活動をしていることがわかる」と話しています。
今回の暴動により、地元に大きな人的被害と経済的損失がもたらされましたが、中国現代国際関係研究院の李偉氏は、新疆さらに中華民族の安定が揺るがされることはないと、こう述べています。
「世界ウイグル会議は海外からより大きな支持と生存のスペースを得るため暴動を起こしました。でも、我々が事件の真相をはっきりと世界に伝えれば、彼らの企みは簡単に実現しないでしょう。世界ウイグル会議に誤魔化される人はごく少数しかおらず、今回の暴動で中国の民族間の友好が破壊されることはないと思います」(翻訳:鵬)
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