日本学を研究対象とした優れた学術著書・論文を奨励する「孫平化日本学学術奨励基金」の表彰式が、19日北京の人民大会堂で行われました。

この基金を管理している中国宋慶齢基金会の胡啓立主席、日本の宮本雄二大使、中日関係史学会の武寅会長らが列席したほか、中日両国の友好協会会長も祝電を寄せました。

今回の審査対象は2005年1月から2007年12月の間に、日本あるいは中国で出版された著述で、入選した作品は著書6冊と論文3本でした。著書の1等賞は、中国の仏教古典が日本の仏教文学に与えた影響を分析した山東大学の李銘敬さんの「日本仏教物語の源流（研究篇）」、女性主義批判理論を用いて「伊勢物語」を分析した北京大学の丁莉さんの「性別学視点で見た『伊勢物語』とその周辺」の２作品でした。また、論文の1等賞は、「万葉集」で「白雪」という歌詞が使われている作品を分析対象にした、中国社会科学研究院の呂莉さんの「『白雪』が歌詞となった源流の考察」でした。（取材：黄恂恂、チェック：吉田）