dd
|
一時間目「チャイナエクスプレス」(おめでとう東京!倹約中秋など)
担当:王小燕、大野清司、王穎穎
2020年東京オリンピックの誘致成功、おめでとうございます。北京オリンピックが決まった時の感動が蘇りました。ぜひ困難を乗り越えて、素敵な大会になりますよう願っています。番組の冒頭では、中国人のネットユーザーたちの受け止め方をピックアップしてご紹介していきます。
続いて、9月10日の「教師の日」と19日に訪れる「中秋節」を巡って話題を進めていきます。
中国では、9月10日の「教師の日」は1985年の全人代で決まったものです。ところで、今年で29回目になるこの日は、来年から9月28日に変更することになりそうです。先日、国務院からパブリックコメントを求めるための変更案が発表され、意見聴取の期間は10月5日までとなっています。一方、これに対して、インターネットで実施した調査では、6割以上の人が賛成しているということです。一体その背景にどのようなことがあったのでしょうか。
一方、昨年末から中国共産党中央の呼びかけで始まった倹約キャンペーンが、今年の中秋節の祝い方にも影響が出ています。月餅の価格が下がっただけでなく、テレビ局主催の「中秋の夕べ」の開催も経費節約がキーワードとなっています。
番組の後半では、王小燕が8月末に取材で訪れた青海省見聞記の1回目をお送りします。青海省で今回出会った多くのチベット族の人びとは、ある有名ブランドのスマートホンを使っていました。なぜそんな高価な携帯端末を愛用しているのか? そのわけは? 写真は中国最大の湖、世界第二の塩湖である青海湖の眺めです。(Yan)
二時間目「CRIインタビュー」(詩人・谷川俊太郎さんPart2)
聞き手:王小燕
先週に続いて、今週も詩人・谷川俊太郎さんと谷川詩の中国語翻訳者で詩人の田原さんのインタビューの続きです。
「詩」とは何か、「死」をどう見つめているのか、人生の中で「一番大事なもの」と谷川さんが言った「愛」などいくつかのキーワードをめぐり、北京で開かれた交流会の様子もピックアップしてご紹介します。
「ぼくの詩は別にテーマというわけじゃなく、誰でも感じていることを書いているだけです」
詩に「意味」を求めることに真正面から抵抗を示す谷川さんは、「基本的に、ぼくは言葉があまり好きではない。黙っているのが好きです」というような聞く人が驚く発言を続けていました。さらに、このような例え話も、
「詩は個人の思いを伝えるものではないと僕は考えている。ぼくが相手にしているのは、日本語の総体であるという意識がすごく強いんですね。その日本語の総体から、自分という一種の植物の茎みたいな存在を通して、言葉が上がってくると。その言葉がちょっと花みたいになったり、実ったり、例えていうとね。そういう風にできているものが詩だという気がしているんですね。自然の花に意味がないように、詩というのも、自然の花と同じような美しさで人を感動させたいというのが理想なんですよね」
これまでに2000作あまりの詩を書き残した谷川俊太郎さんの詩論のほか、谷川詩が中国で人気を得た背景などについて、谷川詩の研究者としても知られる田原さんの分析をお聞きください。
エンディングでは、谷川さんご本人と交流会に出席した中国人ファンたちによる詩の朗読もお聞きいただけます。
ぜひ最後までお付き合いお願いします。
三時間目「ライフマガジン」(大野の河北省取材の旅)
担当:大野清司、王穎穎
たまたま8月末に大野も河北省に取材旅行に行きました。6日間の旅でどこへ行き、何を見たのかいろいろお話しします。
北京をぐるっと囲むように拡がる河北省は、北京に近いこともあって何度も行ったことがあります。しかし、今回行ったところは初めてのところがほとんどで、意外な新発見をしました。以下、お話しした内容を箇条書きでご紹介します。
博物館
(1) 正定県と隆興寺
・石家庄郊外の正定県は城壁に囲まれた古い街。そこに臨済宗の故郷・臨済寺など歴史スポットがひしめいている。街全体が博物館。
・中でも隆興寺は、今から1000年ほど前、北宋の時代の雰囲気を良く伝えている寺。建築そのものやその配置、仏像、壁画などがいろいろそろっていて見応えがある。こちらは寺全体が博物館のようなところ。
(2) 西柏坡記念館:
・旅の最後に行った。展示の仕方も洗練されていて、内戦後期の中国共産党の動きなどが良く分かる。
・住宅や事務所も残されていて、延安のヤオトンもそうだったけどとても質素。
・習近平総書記も就任してから視察に行ったのは、この時代を思い出せ!ということ。贅沢追放!特権追放!
(3) 泥河湾博物館
・200万年前の動物の化石や人間が使った石器が出ている。
・北京の周口店、北京原人は何万年前?
・実際に行ったのは、136万年前の化石と石器が出た遺跡。広大な渓谷で、東アフリカの人類化石が出ている有名なオルドバイ渓谷にちなんで、東アジアのオルドバイ渓谷なんていう人もいる。
・6月にできたばかりの博物館があって、遺跡全体の背景が良く分かる。
・科学的に人類の曙を探索していく、謎解きのワクワク感がある。
○伝統工芸の産業化
(1)蔚県(いけん)切り画
・切り絵の故郷・蔚県の南張庄た。蔚県の切り絵はユネスコの無形世界遺産にも登録されている。切り絵名人の技を3代にわたって受け継ぐ周広さん(58)の工房。
・下絵を描いた紙を50枚重ねて切り抜く。それを1枚1枚色づけする。作業はすべて人力。
・4代目候補・周さんの息子さん(13)がただ今修行中。修行の第一歩は道具の刃を研ぐこと。
(2)藁城宮灯(こうじょうきゅうとう)
・一方、伝統工芸の産業化に成功したのが藁城(こうじょう)の宮灯、飾り提灯です。
・飾り部分の紙の切り出し作業がすべて機械化されていた。
・工作機械を改良して紙切り用マシンを開発したのが、社長の史有全さん。
・1984年、今の会長の張鳳軍さんと2人で宮灯製作の仕事を始めた。初めは石家庄の狭い部屋で手仕事から始めた。もともと史さんは切り画の故郷・蔚県の出身で紙細工はお手の物。
・2006年に今の紙切り機械を導入し大量生産の道を開いた。2008年のオリンピックでは公式宮灯に採用され、さまざまな企業のノベルティとしても活用されている。CRIグループの宮灯もあった。
・今や中国一の宮灯会社に成長した。まさにチャイナ・ドリームを体現する民間起業家。やはり中国経済を底辺で支えているのはこうした人たちだなと思いを深くした。(大野)
| ||||
© China Radio International.CRI. All Rights Reserved. 16A Shijingshan Road, Beijing, China. 100040 |