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河北省石家庄・・・北京と天津の二大都市に隠れた古都 石家庄市のさまざまな顔(3)

2009-07-17 17:44:18     cri    

河北省石家庄・・・北京と天津の二大都市に隠れた古都

石家庄市のさまざまな顔(3)

 「歴史の香りあふれる都市-正定県寺廟群」

 これまで石家庄のさまざまな顔をご紹介してきたが、その締めくくりはやはり、豊富な歴史遺産をおいて他にないだろう。特に、石家庄市区から北約15Kmに位置する正定県は国家の歴史文化の名城として名高い。「蔵龍臥虎」の地、映画「グリーンデスティニー」の名前の由来となったこの町は、1600年以上の歴史がある。昔の役人の冠をかたどった城壁が一部残っており、隆興寺、天寧寺、広恵寺、開元寺などの古刹や、孔子を祀った県文廟など見逃せない建築物も数多い。

 実は、個人的に楽しみにしていたのは、あの「三国志演義」の趙雲の故郷をこの目で見られるということ。多くの「三国志」ファンを前に、私ごときが語るほどの知識はないのだが、この趙雲という人、劉備、関羽、張飛に比べれば一見地味だが、武将としての実力も抜群でしかも義に篤い・・・今風にいえば、部下にしたい男ナンバーワンといったところだ。中国では何度も映画化・ドラマ化されている「三国志演義」。過去にはあのアンディ・ラウも趙雲を演じたことがあるらしい。勝手な意見を言わせてもらえれば、アンディはかっこいいが趙雲のイメージとは違うような気がする。

  

(隆興寺)

 それはともかく、趙雲を祀った趙雲廟、南城門前にも像があり、趙雲ファンにはたまらない。また古刹の中で今回訪れたのは隆興寺。586年(隋の開皇6年、公元1723年)に建立された当時は龍蔵寺と呼ばれたそうだ。21.3mもの巨大な銅製の千手観音は、鋳型に流して、何段階にもわけて作られたというが、どうやって組み立てたのだろう。大きさに驚くことはもちろん、後年、内部から宝物が見つかったというから好奇心は尽きない。また、摩尼殿の五彩懸塑は暗闇に鮮やかに浮かび上がり、いつまでも見飽きることはない。その中央に位置する「半跏椅坐」、右足の先を左腿にのせた胡坐姿の倒座観音の微笑みは魅惑的だ。さすが魯迅に「美神」と言わしめただけある。

 

(趙雲を祀った趙雲廟)

 ここを見学した後、地元テレビ局のインタビューを受けたときも、その感動を目いっぱい伝えた。そうそう、歴史といえば、中国のスポーツ史上に数々の記録を残す卓球選手らが練習する国家卓球訓練基地もここにあることを付け加えておこう。

 取材後記

 3泊4日の駆け足取材だったが、ガイドブックには載っていない石家庄の魅力がいろいろあることがわかった。北京や天津、洛陽にお出かけのついでにぜひ足を伸ばしてみていただければと思う。

 (7月9日 取材・文 大澤)

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