武生は「生」に立ち回りをする役柄です。武生の舞台姿は小生と違って、小生が付け髭をつけませんが、武生が付け髭をつけることもつけないこともあるのです。また、武小生は裏声を使いますが、武生は地声です。武生の分類が簡単で、「長靠」と「短打」という二種類が分けています。

　長靠武生は普通に兜をかぶり、鎧を着て厚い靴底の長靴を履き、長い兵器を使う役柄です。こういう武生は立ち回りの技術が優れるばかりでなく、また大将の風采や気迫があり、こなしが優美できちんとして威厳があることです。