北京はこの頃、気温が急上昇して、連日30度以上の真夏日が続いています。
こうした中で、四川で起きた大地震が発生して、すでに2週間が過ぎました。いまだに救出できずに、行方不明になっている人が数多くいて、また犠牲者の数も毎日のように増えており、心を痛めています。被災地で余震がまだ頻繁に起こっています。25日午後にも、マグニチュード6.4の余震が起き、死者やけが人が出てしまいました。
中国地震局の発表では、24日正午までに、マグニチュード4以上の余震だけで178回を観測し、そのうちマグニチュード5以上が27回で、6以上が4回だったそうです。
今回の地震は犠牲者の数を除けば、新中国が成立してから、もっとも被害の甚大な地震となり、その死者が最も多かった1976年の唐山大地震よりもさらに破壊力の強いものとなりました。
被害を及ぼした範囲は10万平方キロ。四川18の市、自治州だけでなく、甘粛省、陝西省、重慶市にも広がっています。直接、被害を受けた人の数は1000万人に達しています。
中国政府の発表によりますと、27日までに、大地震による犠牲者は6万7183人に達し、怪我人は36万人、行方不明者は2万人以上に上っているということです。このほか、1438万5640人が避難所などで避難しており、被災者は合わせて4550万9241人に達しています。
倒壊した、また何らかの被害を受けた家屋は1500万軒に達し、電力や通信、水道やガス供給のパイプラインにも大きな被害がありました。
また四川省内では、被害に遭った企業は1万4207社あり、直接的な損失だけでもすでに670億元に達しています。なお、被災地の再建は、今後10年から20年かかるだろうと見られています。
今週の『経済直行便』は、被災地の今の様子や、大地震が中国社会に与えた影響についてお伝えします。大地震を経た中国は、これからどのような変化が期待されているのでしょうか。(王小燕)
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