天津濱海新区開発区西部には、このほど韓国のクムホ・タイヤ天津研究開発センターが設置されました。地敷面積が2万2000平方メートルで、投資総額が3600万ドルに達したこのタイヤセンターは、韓国にある本部を除いて海外に設置された最大の研究開発機構で、世界の先進的化学、物理試験設備や試験場を持っています。建設されるタイヤ天津工場は、研究、開発、生産、販売が一体化する枠組みを確立し、クムホタイや会社の海外での生産基地となっています。

　濱海新区開発区科学技術局の王鳳菊局長はこれについて、「クムホ・タイヤ研究開発センターの設置は、新区開発区にある外資系企業の研究開発を促す面でかなり大きな役割を果たすだろう。クムホタイヤ研究開発センターは投資規模や敷地面積の大きさや研究の内容などの面から見ると、新区開発地区にある研究開発機構の中で第一位となっている」と述べました。

　科学技術革新能力の向上につれて、濱海新区開発区に設置された外資系企業が各分野に及んでいます。現在、開発区では電子通信、機械製造、食品、飲料、生物医薬などの基幹産業が初歩的に確立されました。今後、現有産業の持続的発展を確保すると同時に、生物医薬産業や新資材、新エネルギーなど業種の発展に力を入れています。

　濱海新区開発区管理委員会の艾亜民副主任は、「研究開発を強化することは、経済成長の促進にプラスとなる」と述べ、更に「我々は、この2年来、自主的革新を強化し、革新したシステムを整備し、科学技術の革新を加速させる中で、真剣に考え、実践してきた。新区の開発と開放を行う中で、近代的製造業基地の発展、研究開発基地の建設を重視し、これに力を入れている。産業の開発が成果を収める前提条件として、我々は、科学技術の革新、研究開発を強化する必要がある」と述べました。

　濱海新区開発区は、大量の技術をもった人材を養成し、地元の人材構造レベルを向上させるため、多国籍会社の研究開発センターに一連の優遇政策を制定しまてきました。

　王鳳菊局長は、これらの優遇政策について「開発区は、相応する優遇政策の制定を通じて外資系企業が加工、生産などの業務に取り扱うだけでなく、先進的技術の研究と開発を行うことを奨励するつもりである。地元にある大学や科学研究機構との協力を通じて、人材を養成し、先進技術を普及させることができる。このようにするならば、最終的には開発区の科学技術の革新能力を向上させ、産業のグレートアップを促進する目標を達成できるだろう」と述べました。

　濱海新区開発区管理を担当する関係者は、技術に対する研究と開発を行い、また、研究と開発の成果を運用できる近代的企業を確立し、ハイテク技術を持つ人材を養成してこそ、この地区にある企業は持久的な競争力を保つことができると考えています。濱海新区開発区は、現有の産業を発展させると同時に、経済成長を促す新しいルートを探しています。そして今後20年間に、生物医薬産業を主導的産業を発展させ、科学技術の革新の重点も、生物医薬産業の開発に置かれます。2010年までに生物医薬産業の生産額は132億元に達し、その年間の平均伸び率は30％を上回る計画です。

　王鳳菊局長は、「開発区は、今後、生物医薬産業の開発への支援を一層強化する」と述べ、さらに「我々は、生物医薬の研究に力をいれ、2014年から2024年にかけての10年間に、生物医薬産業を確立する計画を立てた。そして、建設された製薬工場を支援し、一定の規模を持つ製薬工場を新しい水準に引き上げる」と述べました。

　現在、濱海新区開発区は、開発区内にある多国籍会社の製造企業の優位性を生かしたことから、研究開発と生産の相互促進という良好な枠組みを初歩的に確立しました。今後、生物医薬研究開発センターを一層発展させると共に、資金面で研究センターや実験室の整備を支援し、研究と開発施設が先進国のレベルに達することを確保するため努力していきます。