遼寧省開原市慶雲県では、孫金山さんがいつも忙しいことは誰でも知っています。記者は、県内を探し回って、ようやく彼の養鶏場の前で、この養鶏界のスターを見つけました。
30代前半の孫金山さんは、ブランドの背広を着ていて、髪が整った男性です。2つの携帯電話は、鳴り続ける程の超忙しさから、スターのような雰囲気を持っています。
「どうしてこんなに忙しいのですか」と記者の質問に対して、孫金山は「主に養鶏のことですよ。どんな薬品を使うか、孵化の温度はどれぐらいがいいのか、いつも聞かれます。毎月、電話代だけでも五、六百元(日本円にしておよそ900円)がかかりますよ。全部、養鶏に関することです」と、答えました。
慶雲県で、孫金山さんは、養鶏家として有名になりました。2002年から、近代的な養鶏場を三ヶ所建設して、毎年何数万元も儲かるようになりました。先に豊かになった孫金山さんは、現地の養鶏のスターと呼ばれるようになり、彼に従う人も増えました。近所の人は、「情熱を持った人です。誰かが相談に来ると、すぐかけつけます」と評価したり、「昔から鶏を飼っているけど、収入は今と比べて雲泥の差です。彼が援助してくれたからこそ、貧困から脱出できました」と、語ったりしていました。
孫金山さんには一体どんな養鶏のこつを持っているのでしょうか。それを知るために、記者は孫さんの養鶏場を訪ねました。長さ85メートル、幅14メートルの養鶏場では、発電機、扇風機、消毒用の作業ラインなどの先進的な設備が揃っていて、様々な表示灯も点滅して、養鶏場というより、工場と呼ぶのがふさわしいです。これについて、孫金山さんは、「これらの設備は、全部自動的に動きます。熱くなると気温を下げて、冬になると暖めます。全国でも、これは、最も先進的なものです。全部自分の考えで作ったものです」と、紹介しました。
このような近代化した養鶏場では、1万羽の鶏を飼うことができます。孵化から市場に出すまで僅か50日、1万羽なら5万元(日本円にしておよそ75万円)が儲かります。1年間、5回が飼育できるので、25万元(日本円にしておよそ425万円)の純収入が得られます。資産家になった孫金山さんは、同郷の人たちのことを忘れていません。新しい技術を伝えるため、1年間百回以上の養鶏講座を開きます。今の慶雲県では、百軒あまりの近代化された養鶏場があり、百戸以上の農家が孫金山さんのように、豊かな生活を送るようになりました。
以前は遼寧省北西部に三つの宝があると言われました。それは、鉄嶺の葱、開原の大蒜、康平の芋です。現在では、全国で売られている開原県産の食用のチキンが四つ目の宝になりました。皆は、これは全部孫金山のおかげだと言っています。これに対して、孫金山さんは、「社会主義新農村を作る目的は、農家にいい生活をもたらすことです。そうなれば、我が村はもっと有名になるに違いありません」と話しました。
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