趙淑恵さんは生粋の瀋陽生まれです。瀋陽のことを話し出すと、きりがありません。「幼い頃から赤い壁に囲まれた故宮の近くに住んでいた。小学生の頃は、日曜日になると、よく東陵の108の階段を上った。よその町から来た人達はみんな故宮、北陵、東陵を見学する。これらは瀋陽のシンボルだから」と、満足げに話してくれました。
趙さんが話したこれらの観光地は殆どが世界文化遺産に登録されています。現在、近代化が進んでいる瀋陽は、ショッピングモール、IT関連企業、ドイツ資本の自動車組み立て工場などが、周りの町の多くの若者を引き付けています。
張さんは隣の内モーコ自治区の赤峰市からやってきました。
「ここは自然環境がよくて、物も豊かだ。何よりここの人がいい。それに、今は世界園芸博覧会も開催されている。私はよく瀋陽に来ているよ。今は緑も多くなったし、街づくりがなかなかいいと思う」と、瀋陽を褒めました。
江ライさんは、海の町・大連から来たOLです。「大連から瀋陽に来るなんてと、みんなに不思議がられている。でも、私はとても居心地がいい。ここの人達はさっぱりしていて、とても真面目だ」と、語りました。
2005年、瀋陽市民の一人当たりの年間収入は10045元、日本円にして15万円に上り、農民の一人当たりの純収入も5000元、日本円にして75000円に達しました。
瀋陽市政府の報道官の許建民さんは、「今、人々は幸福指数に関心を持つようなった。一つの町にとって、もちろん経済指数などは最も重要なものだが、幸福指数も欠かしてはならないものだと思う。ここ数年、瀋陽は高度成長時代を迎えている。同時に、多くの名誉も授けられている。例えば、中国政府などから、中国で最も活力のある町の一つに選ばれたり、上位100都市の一つや、中国の環境保全のモデル町などに選ばれたりしている」と、紹介してくれました。
羅さんは50代で、かつて勤めていた会社からリストラされました。数年前に、たった数百元の資金で生地を売る商売を始めました。今は繁華街で店を持つまでになり、いろいろな生地を扱うだけでなく、寝具も加工しています。「市政府はますます市民、特に弱い立場にある市民のために考えてくれるようになった。今、市政府は財政の面で弱い立場の人達を支援している。好きなことをすることが出来て、幸せに思っている。もしみんなが仕事を持っていれば、犯罪行為も少なくなり、幸せな暮らしが送れるのね」と、展望しています。
ある学者による2005年度の調査報告によりますと、国内の10大都市で市民が幸福が感じている幸福感は、瀋陽市が上海や南の広州を超え、中国で第二位にランクされました。
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