王亮さんは今年36歳で、大連重工グループ電気取付会社の技術労働者です。小柄で、顔色は黒くて、目の小さい持ち主です。1991年に入社して、10数年経った王さんは普通の社員から国内の電気取り付け業界で最も優秀な技術労働者に成長しました。
入社したばかりの王さんを弟子入りさせた姜経成さんは、王さんのことを、「いつもは目を細めて、無口だが、仕事が始まると、まるで別人のように、目をまるくします。これまでの弟子と違って、王さんは分からないことをなんでもとことんまで聞くのです。それでも分からない場合は、寮に戻ってからも分かるまで社員と議論し続けたのです」と語りました。
仕事についてから2年しか経たない1993年の初め、王さんは河北省の石家荘コークス化工場に派遣され、C型機械装置の取り付け作業を行うことになりました。
ところで、このC型機械装置は当時大連重工が自主的に開発した新製品で、その電気設計の部分では国内初のPLCオートメーションが導入されています。取り付けを担当すべきの設計技師が突然会社をやめたことで、会社は臨時に若手の王さんを起用したのです。王さんは、オフィスに住み込んで、機械の取り付けに没頭していました。眠くなったら少し仮眠したり、お腹がすいたらカップラーメンで済ませたりしました。一ヶ月間、およそ100回のテストを経て、やっとオートメーションのプログラム編成に成功したのです。普通の労働者がオートメーションのプログラムの編成に成功するなんて、考えられないことでした。これを聞いた社長は小躍りして、「労働者が向上心に欠けていると言っているが、王さんは向上心があって、意欲満々じゃないか」と感心したほどでした。あれから、王さんは100台あまりの大型機械装備の取り付けに当たりました。そして、イギリス、アメリカ、フランス、日本などの外国の専門家とも一緒に仕事をするようになりました。
会社の共産党委員会の梁景義副書記は、王さんのことを次のように見ています。「企業の人間として、素質が高く知識が豊かな上、技能も優れた労働者がたくさん必要です。王亮さんはまさにこのような新しい時代のニーズに応えた労働者の代表です」と述べました。同僚にも「ブルーカラーの専門家」と呼ばれている王さんは、今でも弛みなく世界トップレベルの電気技術を目指して頑張っています。自分の仕事について、王さんは次のように語っています。「現在、オートメーションはすさまじいスピードで進んでいます。この業界の労働者として追いついていかなくてはなりません。まるで山登りのように、止まることはできません。いつまでも前を向いて、最先端技術を目指さなければなりません」。
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