これからの第11次五ヵ年計画に向かって、衛省長は実務的な考えを持っています。
「海南省の独特な地理的位置から考えると、工業発展はきっと環境汚染を引き起こし、生態保護と多少の矛盾があるだろう。でも、この矛盾は調和できないものではない。工業発展を進める一方で、環境保護を常に頭に入れて考慮しなくてはならない」
海南省の第11次五カ年計画は理性的で、現実的かつ科学的なものだと、衛省長は述べています。科学的発展の理念に基づき、経済構造の戦略的調整を行い、経済成長の方式を革新し、全体の経済収益を向上させることが目標の一つです。そして、観光業の発展も海南省の経済発展における重要な一環だということです。
「観光業は海南省の重要産業で、観光業の先進省になることがわれわれの目標の一つである。特に、冬には海南省に来る観光客が多く、去年は1516万人で、観光業の収入は125億元に上った。観光業は海南省の代表的な地域産業で、観光業のインフラ施設を整備した上で、観光資源の開発にも取り組まなければならない」と語りました。
海南省の経済発展は順調に推移してきました。2005年、海南省は全国に先立って9年間の義務教育の学費や諸経費を免除しました。このほか、海南省は農民の医療問題や社会保障問題、義務教育問題の解決にも力を入れています。第11次五ヵ年計画に向かって、衛省長は次のように抱負を語りました。
「第11次五ヵ年計画の期間中、海南省のGDP成長率は9%に定められた。今、海南省のGDPは903億元だが、5年後には1400億元に達する見込みだ。そして、今、1人当たりのGDP、1万980元を、2010年までには1万6000元に引き上げるつもりだ」
海南省の面積は3万4000平方キロと広くありませんが、自然環境に大変恵まれています。経済発展と環境保護のバランスを如何に調和していくのか、インフラ施設や農業、教育など立ち遅れている分野を如何に改善していくのか、これらの課題は衛省長にとって大きな課題であり、挑戦でもあります。省長として、衛留成さんの手腕が問われることになります。(終わり)
|