柴新建さんは1963年生まれ、西安交通大学の出身です。大学を卒業してから5年間の教師生活の後、1992年、優秀な成績で国費留学生としてフランス留学へ赴きました。1996年、柴さんは博士号を取得した後、外国での条件の良い就職のチャンスを顧みずに帰国し、無錫小天鵝（リトルスワン）株式有限公司に入り、高級エンジニアとなりました。

　2001年4月、社員による公開選挙を通じて、柴さんはリトルスワンの社長になり、江蘇省リトルスワングループの副会長にもなりました。優れた業績をあげたことから、柴さんは第10回全国人民代表大会の代表に選出されました。今年3月の全国人民代表大会期間中に、「経済スクランブル」は柴新建さんにインタビューしました。今、中国の経済改革では「自主的革新」という言葉がキーワードとなっています。この言葉は、「あらゆる分野で自主的に新しいものを作り出して行こう」という意味ですが、これについて柴さんの意見を伺いました。

　「革新は企業の生きる道で、持続的な発展の基礎であり、競争に勝つ武器でもあります。持続的に革新をすれば、企業の持続的な成長、持続的な発展が出来ます」

　「革新」という言葉が柴さんの話にはよく出てきます。これは柴さんのモットーです。「体の若さは永遠には続かないものの、勉強による心の若さは永遠に続けることが出来るだろう」と柴さんは信じており、「学習型企業」の確立を打ち出しました。

　1989年から2000年まで、リトルスワンは最初の革新に取り組み、洗濯機を主要製品とした経営方針に基づいて中国で洗濯機上場企業のトップになりました。21世紀に入ってから、リトルスワンは二回目の革新に取り組み、全自動洗濯機を中心に、冷蔵庫、エアコンなど15種類の新製品を開発し、国際化戦略もスタートさせました。　（つづく　担当：劉叡琳　取材：胡徳勝）