五輪を控えた北京
今晩は、ご機嫌いかがでしょうか?林涛です
この八日から待ちに待った北京オリンピックが始まりますね。北京はもうオリンピックの話題でいっぱい。それに開催に向けた準備は整っていますからね。
例えば、先月の20日には自動車のナンバー規制が実施され、市内を走る車もかなり少なくなりました。それに土木工事がずべてストップされ、主な道路には五輪専用レーンもありますからね。これ以外に、19日には市内と北京国際空港を結ぶ「空港線」やオリンピック公園を南北に縦断する地下鉄の「オリンピック支線」などの新路線も開通してます。またいろいろありますが、特に目立つのが、市内の多くの街路樹の下には花々が植えられ、色とりどりのポスターも人目を引きます。それに各国代表団もすでに北京入りし、選手たちは試合の日を待つばかり。
で、林涛ですが、試合のチケットは一枚もないので、テレビにかじりつくつもりです。楽しみですね。もちろん、休みの日であれば、それに夕方でしたら、お酒をなめながら試合を楽しむつもり。そのためにも、うまい酒を買っておきました。肴ですが、その日の朝にでも考えましょう。で、この林涛は、ほとんどビールは飲みません。暑い夏でも、中国の蒸留酒である白い酒とかくバイジュ?をのんでいます、時には氷で割ったりしますがね。
ところで。この番組もスポーツにちなんだ昔話をしたいのですが、あいにく適当なのが見つからず、どうもすみません。で、この時間は中国の少数民族ハ二族につたわる「三つのタマゴ」というお話をご紹介しましょう。
「三つのタマゴ」(三個神蛋)
むかし、むかし、そのむかし。人々がまだものを植えることを知らず、山で草木の実を取って食べ、狩をして獲物を生かまたは火であぶって食べていたころ。
そして、人も多くなり、いろいろとごたごたも起きるようになった。もちろん、強い頭領がその場にいれば、ことは一応おさまるが、頭領がいないと、ケンカや殺し合いもするありさま。こうして怪我をしたり死んだりするものが多く出た。それに死んだものは化け物となって生きたものを食ったりし、世の中はひどい有様になり、生きていくだけで大変だった。
これに長い間悩んでいた頭領のモゲンは、ある日、天の神モーミに頼もうと広場に跪き、「慈悲あるモーミさま、わしら下界のものを哀れみ、何とかしてくだされ」と頭を下げて叫んだ。これにモーミは答える。
「わかった。私は神の鳥に西の遠い山でタマゴを産ませよう。お前はその山に行って三つのタマゴを探しなさい。タマゴには人が入っている。その三人がお前たちのことをうまく始末するのじゃ。お前はタマゴを持ち帰り、その三人を出してやれ。いいか、この三人の言うことを聞けばお前たちの暮らしは落ち着く」
そこでモゲンは翌日の朝、二人の供を連れて西のほうに向かった。そしていくつかの山を登ったが、タマゴどころか、神の鳥の影さえみつからない。こうして半月が過ぎ、持ってきた食べ物もなくなり始め、三人はへとへとになって一番高い山の中腹にある大きな岩の上で休んでいた。と、そのとき。不意に大きな鳥が山の向こうから飛び立ったのでびっくり。
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