今年の夏、青海チベット鉄道が開通されてから、世界各地からのチベットへの観光客がぐんと増えました。鉄道観光のいいところは途中下車できて、沿線の風景を満喫できるということです。話によりますと、夏の列車チベット観光ツアーは非常に人気があり、すぐ満員になるそうです。チベットは海抜が高いので、夏が最適な観光の季節です。また高地にあるため、酸素が平地より少ない状態となるので、体力をつけてから行ったほうがいいかもしれません。
チベットは中国西部の青海チベット高原にあり、平均の標高は4000メートル以上であるため、「世界の屋根」とも呼ばれています。チベット自治区には世界で一番高い山「チョモランマ」があります。チベットは空気が薄く、日照時間が長く、原始林、温泉、高山、湖、雪山、草原など自然豊でまた希少動植物が生息する学術的にも貴重な地域でもあります。
これだけではありません。チベットはチベット文化の発祥地であります。チベット族の人口の半分以上がここチベットに住んでいます。ここではまた伝統的なチベット族の文化風習を受け継いでいます。チベット族の民族情緒豊かな文化と独特な大自然が見事に組み合わさり、神秘的なムードをかもし出し、多くの人々を魅了してやみません。
特にチベット族の歌と踊りは大自然に恵まれているチベット族の人々の自由奔放な生活をテーマにしたものが多いです。その中で、最近人気を呼んでいるものに「わが神秘な故郷」という演目があります。このチベットの歌舞劇は家族四人の日常生活を描写し、チベット民族の農作業、青年男女の恋愛物語、結婚式の祝賀ムード、新しい命の誕生などにまつわるチベット族の風俗習慣を表現しています。またチベット民族の生命、太陽、大地への崇拝、彼らの力強さと優しさなどすべてがチベット族の役者のすばらしい演技により生き生きと表現されます。
11月27日と28日、北京の保利劇場で「わが神秘な故郷」が上演されました。この歌舞劇が国内で上演されたのは今回が初めてのことで、中国国内に先立ち、デンマーク、イタリア、韓国、オーストリアなどの国々で上演され、大変好評を博したそうです。
舞台では雪山の上に、白い雲が漂い、チベット族のお寺ポタラ宮が聳え立っています。走っているチベットカモシカ、色とりどりのチベットのお経の旗がはためいて、母親は真ん丸のバターのボールを抱え、父親はお経の筒を持ちながら、お経を読んでいます。観客はたちまちチベット高原のこの風景に入り込んでいきます。
活気あふれる現代音楽に合わせて、チベット族の役者さんは民族衣装を着て、楽しい歌声に乗せながら、飛んだり、回転したりしています。観客は思わずこれに圧倒されました。
観客(女):俳優はとても自由奔放ですね。これはチベット人の生まれつきの性格です。小さなカモシカが丘を越えるとき、チベットの原風景を感じました。私の心の中の神秘的な世界?チベットへ一度行ってみたいです。
多くの観客の皆さんはこの歌舞劇をみて、チベットへ行ってみたくなったそうです。チベット文化はそれだけの力を持っています。
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