中国国際放送局紹介 日本語部紹介
Home
(四)「金の杯」ー4
   2008-06-24 13:14:48    cri
 そこで殷公がじいさんについて降りていくと庭は整理され、宴を設けたという母屋の中は婚礼にふさわしく赤くきれいに飾られていた。じいさんが、「尚書さま、さ、席にお着きください」と進めるので、殷公は、周りに立っている客人たちに笑顔で挨拶して真ん中の卓の席に着いた。すると一人の五十近くの婦人が部屋に入ってきたので、じいさんがその婦人を殷公に引き合わせ、「わしの妻でござる」という。殷公は早速立って一礼。そのあと楽が鳴り、一人の若者が二階から降りてきて、「花婿どののご到着!」と叫ぶ。これにじいさんが席を立ち、この部屋の戸のところまで行ったので、殷公も礼儀としてそれについていく。

 すると、年は二十歳ぐらいの顔かたちが整った若者が、胸に赤い花をつけ、花婿服姿でやってきて、まず岳父となるじいさんに一礼した。そこでじいさんは、嫁婿を横にいる殷公に引き合わせたので、花婿は相手が尚書だと聞いてその場に跪き頭を上げた。これに殷公はいくらかあわて、花婿を抱き起こすと、笑顔で答えた。そのあと花婿は、その場にいる人々に挨拶して回り、自分の席に着いた。すると何人かの若い女子が料理やお酒を運んできた。みるとそれは殷公が見たことのないすばらしい料理で、とてもよい匂いがし、徳利や杯も変わっていた。特に殷公とじいさん、それに花婿などが座る卓で使う杯はどうも金でできているらしく、光っている。こうして宴が始まり、みんなはニコニコしながら話を交わし、じいさんとその妻、それに花婿に祝いの言葉を送っては飲み食いし楽しんでいた。もちろん、殷公も遠慮せずに飲んでいたが、急にじいさんが「花嫁を」というので、二階から数人の若い女子に囲まれ花嫁が降りてきた。花嫁は赤い布をかぶっていたので、顔かたちはわからないが若くてかなり美しい娘のように思え、花嫁は、花婿と一緒に殷公に挨拶し、その他の客人から祝いの言葉をかけられた後、母親の横に座った。

昔話
v 博打の神 2008-06-17 15:28:58
v 「狩人の象」と「大魚のお礼」 2008-06-17 15:28:53
v 汪士秀 2008-06-10 17:09:36
v 于江 2008-06-10 17:09:14
v (一)「鳥の会話」ー1 2008-06-04 15:18:22
v (二)「鳥の会話」ー2 2008-06-03 12:46:33
  • 今日のトップニュース
  • 今日の国内ニュース
  • 今日の国際ニュース

  • • 基礎中国語
     皆さんは、ここで中国語と日本語に耳を傾け、フラッシュによる動画を楽しみながら、中国の風習や伝統文化を思う存分味わうことができます……

    • 「北京ワクワク」の購入について
     中国語講座「北京ワクワク」(上巻と下巻)のテキストは、日本の皆さんが初めて中国語会話を学習するための入門編です……
    |  link  |  E-メール  |