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今晩は、ご機嫌いかがでしょうか?林涛です。
この時間は、清代の書物「聊斎志異」から「不思議な道士」、そして「太平広記」という書物から「甕の中のお金」というお話をご紹介しましょう。
では、最初に「不思議な道士」です。
「不思議な道士」
いつのことかわからん。山東の済南に一人の道士がいて、一年四季、薄い服をまとって腰に黄色い帯を結び、頭をヤマアラシのような形に結い、昼間は町をうろうろし、夜はどこで寝るのかは誰もわからないという。人に迷惑をかけないこの道士は、あるとき、なにを思ったのか道端で方術を見せて人々を喜ばせた。
これを見たあるごろつき、自分だけにもっと面白い術を見せろと迫った。が、道士はこれを断ったので、このごろつきはある日の夕方、道士が池で行水してるときに、岸辺の木の枝にかけてあった道士の服と帯などを持っていこうとした。これを見て道士が声をかける。
「なにをする。それはわしの服だ!」
「ふふ!道士さんよ。面白い術をおいらに見せないとこの服は返さないよ」
これに道士は驚き、「あんたは本気か?」と聞く。
「当たり前よ」
そこで道士はしばらく黙ったあと「早く返してくれ。お前さんに面白い物を見せるから」
「そんなこといってもだめだよ。今日はあんたは裸で池の中で寝るしかないな」
これに道士はため息をつき、首まで水に浸かった。すると、ごろつきの持っていた道士の帯が不意に大きな蛇に変わり、瞬く間にごろつきの体に巻きつき、首を上げて細い舌を出したりした。これにごろつきはびっくり仰天。慌てて服を捨てようと思ったが蛇に体を巻きつかれているため、動きが取れない。そこでその場に跪いた。
「わ、わわわ!道士さんよ。悪かった!許してくれ」
「ははは、どうだ?珍しく、面白いものを見たでしょう!」
「え!わ、わかったよ。わかった。これは面白いよ。もうよしてくれ!助けてくださいよ」