前回の民族メロディーは雲南省少数民族の音楽を中心に紹介しましたが今回も引き続き雲南省の少数民族音楽の特集がお送りします。
雲南省南部のシーサンパンナは、周囲を山に囲まれています。朝、金色の光が森を照らすころ、森の川辺では、美しい孔雀が踊る姿を見ることがあります。そこから、ダイ族の住むシーサンパンナは、昔から「孔雀の故郷」とも呼ばれているのです。
では、もう一曲、葫蘆絲による演奏で「孔雀歌(孔雀の歌)」をお楽しみください。この曲は朝、川辺に水を汲みにやってきた美しいダイ族の娘が、孔雀と舞い踊る姿を描いています。
M.「孔雀歌」
そのシーサンパンナのダイ族に伝わる古い民族楽器に、象脚鼓と言う太鼓があります。シーサンパンナには昔から多くの野性の象がいました。この太鼓は、そのゾウの足に形を似せて作られているため、この名前が付けられました。
象脚鼓は、重々しく、透き通るような音を出します。ダイ族の人々は、老若男女を問わず、みな、この鼓を叩くことが出来ます。特にお祭の日や、大きなイベントがある時などは、村中の人が、この太鼓を叩き、広場では、花火を上げたり、皆が一つの輪になって、ガヤンと呼ばれる踊りを踊ったりして、深夜まで一緒に過ごすのです。
ダイ族の民謡をご紹介してきました、今日の「中国の民族メロディー」。最後は、その象脚鼓と揚琴の調べによる、ダイ族の曲、「?擺(市へいこう)」を聞きながら、お別れしたいと思います。
M.「カン擺」
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