いま北京では、新年を前に、クラシックやポップス、民族音楽などの様々なコンサートがつぎつぎと開かれており、にぎやかなムードにあふれています。
今日の民族メロディーは、二胡の若手演奏家・陳軍さんが奏でた曲をご紹介しましょう。二胡は中国の民族楽器を代表する楽器です。数字の「二」に、中国で西域民族をあらわす文字の「胡(えびす)」と書いて、「二胡」と呼ばれていますが、これは、弦が二本あることからその名がついたと言われています。二胡は日本の三味線より小ぶりで、共鳴部分となる本体にはニシキヘビの皮が貼られています。その繊細で哀愁を帯びた美しい音色は、演奏者の心を的確に表現してくれます。また、圧倒的な存在感を持つ弦楽器として「東洋のバイオリン」とも呼ばれています。
ではさっそく、陳軍さんの演奏をお楽しみください。まず、陳軍さんの素晴らしい演奏テクニックが楽しめる作品「一枝花(一輪の花)」をお聞きいただきましょう。
M1 「一枝花」
では続いてお送りしますのは、「戦馬奔騰(軍馬疾走)」です。この曲はもともと陳軍さんの父親である陳躍星さんの代表作品ですが、陳軍さんも、好んで演奏している曲のひとつです。勢いのある壮大な旋律によって、兵士たちが軍馬を走らせ駆け抜けてゆく場面が表現されています。
M2 戦馬奔騰
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