中国の数ある民族楽器の中でも、笛と簫は数千年の歴史を持つ吹奏楽器で、表情豊かで魅力的な音色を奏でます。今日の番組では、中国の最も有名な笛と簫の演奏家・張維良が演奏した曲を中心にご紹介してまいります。
張維良は、1957年、中国南部の有名な都市・蘇州で生まれ、幼い頃から江南地方に伝わる伝統文化の深い影響を受けて育ちました。1979年、彼は優秀な成績で中国音楽学院に入学、卒業後は母校で教鞭を取り始めます。
張維良は笛の演奏がうまいだけでなく、他の伝統的な民族吹奏楽器、簫、巴烏などの演奏でも高い評判を呼びました。
では、まずは1曲、彼の演奏した曲をお聞きいただきましょう。「空を飛ぶシャコ」
M. 「空を飛ぶシャコ」
今、お聞きいただいているのは、中国の最も有名な笛と簫の演奏家・張維良が演奏した「空を飛ぶシャコ」でした。
1987年、張維良は北京音楽庁でソロ・コンサートを開き、伝統的な中国の民族音楽だけでなく、交響楽団との共演や、現代色の強い作品を多く演奏しました。その素晴らしい演奏と大胆な演出は、当時の多くの人を驚かせ、音楽界でも大きな評価を得たのです。
では、次にお聞きいただくのは、張維良が演奏する「良宵(美しい夜)」です。この曲は、元々、有名な音楽家・劉天華が、1928年の大晦日の夜、友達や弟子たちと歓談する中で即興で創作した二胡の曲でした。張維良はこの曲を自分なりにアレンジし、合唱と他の民族楽器の伴奏のもとで、簫の独特な魅力を引き出しました。今、お聞きいただいているのは、張維良が簫で演奏した「良宵(美しい夜)」でした。この曲は、夢の中の美しい情景を簫が優しく美しく描いていました。
M. 「良宵(美しい夜)」
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