先週の民族メロディーは中国の最も有名な笛と簫の演奏家・張維良が演奏した曲を中心にご紹介してまいりましたが、今週も引き続き張維良の特集がお送りします。
先週の民族メロディーでも紹介したように、張維良は、1957年、中国南部の有名な都市・蘇州で生まれ、幼い頃から江南地方に伝わる伝統文化の深い影響を受けて育ちました。1979年、彼は優秀な成績で中国音楽学院に入学、卒業後は母校で教鞭を取り始めます。
張維良は笛の演奏がうまいだけでなく、他の伝統的な民族吹奏楽器、簫、塤、巴烏などの演奏でも高い評判を呼びました。
では、次には、張維良自らが初めて作曲した簫の独奏曲「梧桐月(月の下の桐)」をお聞きいただきます。この曲で張維良は、簫の美しい音色で、月の光が優しく満ちる静かな夜を表現しました。
「梧桐月」
今、お聞きいただいているのは張維良が簫で独奏した「梧桐月(月の下の桐)」でした。
ここ数年、張維良は何枚ものアルバムをリリースし、そのうち、『(お茶の雨)』というCDは多くの人々に親しまれています。
では、今日の「中国民族音楽」。最後にお送りしますのは、この『お茶の雨』というアルバムの中の一曲、「月落西子湖(月の光が西湖を照らす)」です。この曲の前奏は琵琶で月の光の下の西湖の美しい景色を表現し、続いて、笛、ハープと琵琶が、人々が美しい月の光の下でお茶を飲みながら景色を楽しむ様子を描いています。
「月落西子湖」
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