9月14日は中国の伝統的な祝日・中秋節に当たります。中国では中秋節は家族団楽の日です。日本のお盆と似ている感じで、家族がみんな集まって、月餅(ゲッペイ)を食べながら、月を鑑賞し、楽しいお話で盛り上がります。残念ながら、今日の番組の中で、皆さんにゲッベイをお出しする事はできませんが、代わりに、今日は月を讃える素晴らしい民族音楽をお楽しみ頂きたいと思います。
では、今日まずお送りしますのは今から500年前の明の時代に作られた古い琵琶曲「春江花月夜(春の月夜)」です。この曲は中国伝統音楽の代表作で、中秋節のイベントなどでよく演奏されるものです。この曲は叙情的で優雅な美しい旋律が特長で、春の夜 空に浮かぶ名月、そして川面に浮かぶ小船の情景を美しく描き出しています。人間国宝級の琵琶の大家である劉徳海教授の演奏は芸術的で、この古い琵琶曲を斬新に弾きこなしています。
M1 春江花月夜
中国では月は古来より「家族団欒」の象徴でした。その月が1年で最も丸く、明るく照り輝く日が旧暦8月15日ですので、この日を中秋節とし、家族団欒を表わす日としました。この日は各地の人々が月を祀り、秋の収獲を祝って、地の神様に感謝の気持ちを表します。では次にお送りしますのは中国西南部の少数民族・イ族の民謡「阿細跳月(月の下のアーシー踊り)」です。アーシーはイ族の部落の一つで、この歌はイ族音楽の独特な躍動感あふれるリズムで、人々が豊作をお祝いする喜びの気持ちを表現しています。
M2 阿細跳月
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