先週は1996年に亡くなった有名な作曲家・王洛賓が中国西北部の民謡を基に作曲した「草原情歌」を紹介しました。今日も引き続き王洛賓の作品「花児与少年(花と少年)」をお送りします。この曲は日本の人々にもお馴染みの、女子十二楽坊も演奏したことがあります。中国民謡の代表作と呼ばれている曲なのです。
1937年、北京出身の作曲家・王洛賓は有名な作家・蕭軍と共に西北部へ旅行に出かけました。六盤山の小さな宿に宿泊した際、宿のおかみさんが唄った地元の民謡は王洛賓の心を強く打ちました。西洋音楽を学んでいた王洛賓は、素朴な民族音楽に接触するのは初めてでした。普通の農村女性の歌声に魅了された王洛賓は、その後民族音楽の世界に身を置くようになり、生涯この地を離れず、北京にも戻りませんでした。
「花児与少年(花と少年)」は王洛賓が、西北部の民謡をもとに創作したものです。この歌は1930年代に創作されてから、多くの人々に愛唱されています。今、「花児与少年(花と少年)」は代表的な中国民謡として、各地で広く歌われています。歌は若い女性の、恋人への思いをいきいきと表現しています。
山の中でいちばん美しいのは、この大草原この大草原は、緑の絨毯をしきつめたよう人の中でいちばん素敵なのは、あの少年あの少年は、まるで世の中の春花の中で、紅牡丹より美しいものはない人の中で、あの少年より美しいものはない。(文:黄競)
|