中国の南部にある広西チワン族自治区には、1300ヘクタール以上の桃の果樹園を持つ、恭城という県があり、五年前から毎年2月の末に、「桃の花祭り」を行うようになりました。2月28日から始まる予定だった今年の祭りは、気温が例年より高く、桃の花が一ヵ月ほど早く咲き始めたため、開幕式は2月23日に開かれました。
恭城県は瑶族自治県で、28万人の人口のうち、15万人ぐらいは瑶族です。今年の祭りの焦点となったは、伝承が途絶えたと思われる「瑶族儺面」です。「儺面」とは、昔、神を迎え、悪鬼を追い払う儀式で使った仮面です。西暦960年から1279年までの宋の時代に瑶族の儺面の名は、全国でも知られるようになりました。この時代の大詩人、陸遊は、「1セット800枚あり、それぞれ違うからびっくりした」と記しています。長い間、儺面はこの世から姿を消しましたが、ここ数年、専門家たちが努力し、残された数百年前に描かれた人物図「梅山図」に基づき、800枚の仮面を復活させたということです。
PS: 瑶(ヤオ)族に関して
人口は約213万7000人。
主に広西チワン族自治区に住んでいますが、一部の瑶族は湖南、雲南、広東、貴州などの省に居住しています。
瑶語を使います。瑶語は3種類の言語の総称で、ミェン (勉)語、プヌ (布努)語、ラキャ (拉珈)語という三つの方言からなっています。各地の瑶族の人たちの間では言語の違いが大きく、お互いに言葉が通じないくらいです。
自民族の文字は持たず、漢語の文字を使用。
瑶族は自然崇拝とトーテム崇拝を行っている人もいれば、道教を信奉している人もいます。
(編集:藍)
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