河北省の民謡の中で、最もよく知られているのが、この「小白菜」。「小白菜」は、女の子の名前で、母親を亡くし、父親と継母、そして父親と継母の間で生まれた弟と一緒に暮らしています。昔から、中国では、継母が前妻の子供を虐待することがよく起きましたから、前妻の子供はみんなに同情される対象となります。
この歌は、母親に死なれた女の子、小白菜の悲しい気持ちを歌っているものです。
歌詞をご紹介します。
「白菜ちゃんよ、白菜が菜園で萎えている。
三歳の時、母親を亡くした
父親と二人の生活ならまだいいけど
継母をもらったら、大変なことになるだろう
継母がこの家に来て三年半立って、弟が生まれた
弟はとても可愛がられ、いつもラーメンを食べている
でも、わたしがたべるのはスープだけ
茶碗を持ち上げ、涙がぼろぼろ落ちてくる
母ちゃんはわたしのことをいつも思ってくれるだろう
いつも夢の中で母ちゃんを見ている
桃の花が咲いた、杏の花は散った
母ちゃんのことを思い出せば
風と共に飛んで行きたい
母ちゃんよ、母ちゃん!」
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