芸術の秋、スポーツの秋、なんてよく言われますが、いろんな可能性を秘めるこの季節には、わりと落ち着いて文化や芸術を楽しむことができますよね。最近、中国の文化市場もとてもにぎやかです。

　10月18日から始まった第8回上海国際芸術フェスティバルは、11月18日まで上海で行われ、1ヶ月にわたる開催期間中、合わせておよそ150万人の参加者が見込まれます。今回の国際芸術フェスティバルは、「みんなの参加、みんなの楽しみ」をスローガンとしています。アメリカケネディーセンターのアダムズ副総裁は、「芸術があって、芸術フェスティバルがあるからこそ、この世界がもっと美しくなる」と語りました。

　まさにそのとおりですね。

　一人当たりのGDPがすでに5000ドルを超えた上海では、人々のが文化の饗宴への追求は非常に強烈なものです。この点は、芸術フェスティバル切符売り場前に並んだ長い列からも窺えるのです。芸海劇場の切符売り場では、夜明け前の4時には、すでに大勢の人が待っています。

　昔から今まで、すばらしい文化はいつも人々の美を求める心を誘っています。上海国際芸術フェスティバルの魅力は、舞台で披露される盛りだくさんのすばらしい芸術作品にあります。

　第8回中国上海国際芸術フェスティバルは45の舞台演出を主体として、「メキシコ文化週間」と「内蒙古文化週間」、それに「全国音楽劇、歌劇、舞踊劇の優秀作品公演会」などを含め、バレエや、交響楽、歌劇、舞踊劇、現代劇、民族舞踊、戯曲、曲芸など、さまざまなジャンルにかかわっています。

　上海国際芸術フェスティバルは、中国の国家クラスの大型国際芸術フェスティバルで、国内外で大きな影響を持っています。今回芸術フェスティバル組織委員会の議長を務める孫家正文化相によりますと、このフェスティバルはすでに中国の重要な文化面のイベントとなっており、世界にも注目されているとしています。孫家正文化相は、次のように語っています。

　「上海国際芸術フェスティバルは、国内外の芸術家が交流できる場を提供しています。このような交流会はまた、芸術の想像力を呼び起こし、私たちが暮らしているこの世界をもっと豊かなものにするでしょう。」

　上海国際芸術フェスティバルの陳聖来総裁によりますと、今回フェスティバルの出し物は、「クラシックと名作」、「各国の風情と特色」、「現代劇と無言劇」、それに「オリジナルと革新」という5つのシリーズに分けられています。陳聖来総裁は、「上海国際芸術フェスティバルが海外での知名度が高まるにつれて、今回のフェスティバルは国内外の多くの有名な団体を集めた」と明らかにしました。陳聖来総裁は、

　「われわれは海外でヒットしている番組を数多く導入しました。これらのものはいずれも市場で高く評価されるもので、今回のフェスティバルに絶大な人気をもたらすことに違いありません。」

　今回の芸術フェスティバルでは、ジェシー・ノーマン氏のコンサートや、イギリスのBBC交響楽団コンサート、ニラス・マーティンス氏主演のバレエなど海外のトップクラスの芸術家と一流の演出団体によるすばらしいパフォーマンスを集めています。また、新疆や内蒙古の音楽・舞踊、大型京劇など国内の最高水準の出し物も上演することになっています。

　舞台で披露する出し物のほか、芸術フェスティバルのほかのイベントも人々の関心を寄せています。上海国際演出交易会は上海国際芸術フェスティバルの重要なイベントの一つです。アメリカやイタリア、フランス、日本など33の国と地区から、およそ1000人の国際的な芸術フェスティバル、演出・マネージャー機構の代表がこれに出席しています。ヨーロッパ芸術フェスティバル協会のダーク・バレーク議長は、このように語りました。

　「中国はとても芸術を重視している国です。同僚と一緒にこのフェスティバルに参加できることに非常に光栄に思います。上海国際芸術フェスティバルはとても規模が大きく、また、非常にプロフェッショナルなものです。国際的なほかの有名なフェスティバルと比べて、上海国際芸術フェスティバルは出し物の普及をより重視しているようですね。今回の交易会を通じて、中国の演出市場の情況を把握し、中国のすばらしい出し物を世界各地に紹介したいと思います。」

　さらに、今回の芸術フェスティバル期間中、絵画や撮影、彫刻、文化財などの展示会も行われるということです。まさに、ありとあらゆるものをかき集めた文化の饗宴というものですね。