現在、中国では、中秋節などの伝統的な祝日に比べ、バレンタインデーやクリスマスなど、西洋の祝日となると、街中が盛り上がります。
実際、中国にもロマンチックな祝日があるのです。旧暦の7月7日、七夕節。天の河を隔てて一年の間、会うことのできなかった織姫と牽牛が、この日の夜にだけ会えるということです。
中国人が数千年にわたって、知恵を凝らしてつくった伝統的な祝日とその背後にある文化を、より多くの人に紹介することが重要となっています。
まず、食文化です。中国の伝統的な節句には、その時節にふさわしく、これを食べないと節句を過ごした感じがしない、という食べ物があります。春節には「餃子」、立春は「春餅」、端午節となると「ちまき」を食べると決まっています。
また、それらの祝日に行う行事や儀式も多く、着る衣裳、使う道具もさまざまです。中国には56の民族がありますが、それぞれに色とりどりの服装を持つのも、伝統的祝日に深くかかわっています。
そして、伝統的な祝日にまつわる伝説や神話、おとぎ話、歌、それに門に張る年画や対聯など、すべてが、昔の庶民生活を語ってくれるものとなっています。
中国の文化遺産と言えるべき伝統的な祝日は、アジア、および世界各国に中国文化を伝えてきましたが、今後も、より広く知らされることによって、ひときわ輝くことでしょう。
|