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故宮(その五)
   2006-09-01 12:36:10    cri

            太和殿  

 太和殿はその後ろの中和殿、保和殿の三大殿は、高さ約8メートルで、三層の基壇の上に建てられています。これは金鑾殿とも呼ばれ、中国現存の最大の木造建築です。基壇を含めた太和殿の高さは37.44メートルで、敷地面積は2377平方メートルに達しています。明・清代の24人の皇帝は、ここで即位の詔書を読み上げ、大臣の拝謁(はいえつ)を受けたりするなど、王朝の重要な儀式が執り行われました。内部の中央にある高さ約2メートルの壇上には、皇帝の権力の象徴である「金漆(きんしつ)彫竜宝座」と呼ばれる玉座が置かれています。また、金漆を塗った竜の絵の木製の屏風がその背後に立っています。建物全体は72本の巨大な円柱で支えられていますが、特に中央の玉座を囲む六本の柱には竜の模様のレリーフが施された金箔が光り輝き、皇室の豪華さを極めています。                                                             

 ここが、あのベルナルド・ベルトリッチ監督の「ラスト・エンペラー」で、中国封建時代の最後の皇帝?溥儀が即位した場所です。溥儀だけではなくて、永楽帝以後、23人の皇帝がすべてここで即位したと思います。この太和殿はあまりにも中国歴史事件と関与しますから、よく歴史劇のロケとして出てきています。

 広々としたこの広場から見てみますと、広大な背景に高い宮殿がそびえたって、ひときわ雄大に見えます。いい天気に恵まれているとき、北京特有の青空と白い大理石の基壇、また黄色の太和殿の屋根とのコントラストが、本当に感動的です。

  長い通路をたどり着いた結果、やっとこの壮観な太和殿を見ていると、疲れた感じも、一掃されました。と同時に、昔の大臣たちははるばるから北京へ赴き、天安門、端門、午門など幾重の門をくぐりぬけ、また大きな広場をとおり、やっと威厳な皇帝様とお目にかかる感動と畏敬の気持ちがなんとなくわかているようです。

 通路の両側には、八の字の形をする広い石が敷かれていますね。当時、大臣たちはこうした石に、各自の位に応じて、決まった位置に立って、万歳を三唱したんです。

 土台は三層の構造になっていますが、一番上の壇は「丹陛」と言います。その上には嘉量という計量器や日時計(ひどけい)、銅製の鶴・亀が置かれています。 

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