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普陀仏茶
   2006-06-19 10:08:34    cri

 普陀仏茶はまたの名を仏頂雲霧とも言い、一種の野生の茶で、280mの仏頂山の山上に産することから、この名で呼ばれたそうです。普陀仏茶を産する仏頂山は霧が多く、峰が連なり、冷たい水が流れ、気候は温帯の海洋性気候で、冬が暖かく夏は涼しく、一年中湿気で潤い、お茶の栽培にはとても適したところです。普陀仏茶は芽を一葉か、多くとも三葉までに摘み取らなければなりません。

 製茶法も一般の緑茶よりすこし手が凝っています。ふつうでしたら、殺青、揉捻、乾燥の三つの工程で済む訳ですが、普陀仏茶は殺青、揉捻、釜炒り二青、釜炒り三青、最後に乾燥と言う五つの工程が必要です。釜炒り三青の時には、茶の葉がいくらか丸まり、少し丸くなります。

 製茶の際には、釜の清潔が最もうるさく要求され、一度炒る度に釜を綺麗に洗います。N 出来上がった仏茶は、形が特別で、おたまじゃくしの形をしていることから、かつて  「鳳尾茶」、鳳凰鳥の尾のような茶「鳳尾茶」とも呼ばれていたこともあります。熱湯に浸け、茶を立てますと、茶湯はオレンジ色を帯びた緑色を呈し、茶の葉は花のようで、茶湯が喉を通りますと、清らかな香りに気が和らぎます。穀雨の前に摘み取った茶の葉を、普陀山の泉、仙人井戸の水を使って茶を立てて飲みますと、肺の化膿症や血痢の治療にもご利益があるというのです。観音様を拝み、普陀仏茶を立ててもらい、一杯飲んでから帰るという観光客が後を立たないそうです。生産量が少ないせいか、町でもあまり見かけませんし、地元でも中々買えません。観光客に供するだけで精一杯なのかもしれません。

 普陀仏茶の産地である舟山諸島の普陀山は中国の仏教4大名山の一つで、ここには観音菩薩の霊場があります。ここの景色についは『西遊記』の中で何度も触れられ、海天仙境という形容でこの地を次のように描いています。「孫悟空、急いで瀛洲を離れると、東の大海に向かった。まもなくして珞伽山が見えたので、雲塊を操り、普陀山の上に留まった。見ると、観音菩薩が紫竹林の中で諸天の神々、木叉、竜女たちに経を語り、法を説いていた。ここには大海原の中、水と天が一つに繋がっている。大波が押し寄せ岩に当たって砕け、水飛沫が上り、白昼に影落とす。山の峰高く聳え、山頂は雲にかくれみえぬ。中腹には珍しい花が咲き、瑞草生い茂る。観音殿の瑠璃瓦、潮音洞の門、玳瑁で張り巡らす」『西遊記』の作者呉承恩はこう書いていますが、呉承恩はただ自分の想像に任せて描きあげたものでは有りません。ここで述べている珞伽山、普陀岩、潮音洞、紫竹林とは浙江省の舟山諸島の普陀山に実在するものです。

 普陀山はそんなに大きな山ではありませんが、それでもここには、普済、法雨、恵済の三大寺院の他、88宇の尼寺、更に128の小さな寺が立ち並び、最盛期には三千から四千人の僧侶や尼が住み、まさに海天の仏国でした。それに加え、観音菩薩の誕生日農暦の2月19日、観音が成道した日農暦の6月19日には、参拝者が後を立たず、人の流れ、人の山ができたと言う賑わいです。参拝者は来れば必ずお茶を飲んだであろうし、帰りには縁起のよい仏茶を買い求めたに違いありません。普陀仏茶が銘茶として崇められたのも観音菩薩にあやかるところが多かったのではないかと思います。

お茶
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