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雲霧茶(二)
   2006-06-12 15:34:07    cri

 唐代の『茶経』には確かに茶の産地としてろ山は挙げられていません。だからといって、茶を栽培していなかったと否定することもできないのではないでしょうか。それにしても、あれほどの詩人墨客が訪れ、詩を詠じ、お茶くらいはのんだはずでしょうそれでいて、お茶について何ら記録がないというのも腑に落ちないことです。

 現在ろ山植物園の中に茶園があり、雲霧茶を製造していることは確かです。ろ山の雲霧茶は温暖で、湿った気候を好み、陰を好む特性をもち、肥沃で排水のよい酸性土壌によく育つといわれます。ろ山はその点では、二つとない地理的、機構的な条件を備えています。その北には長江が流れ、南にはは陽湖が広がっています。山中には樹木が生い茂り、泉がいたるところで湧いてせせらぎをなし、霧が立ち上り、雲霧をなしています。いつもきりがあるので、空気の湿度が高く、陽が薄い霧を通して茶木に照り、これは茶の葉の芳香物質の合成にとってとても有利です。それだけに雲霧茶の香りは高く、その上タンニン成分が豊富で、健康にもよいといわれます。雲霧茶の製造法は、摘み立ての茶の葉をまず、大きな平たいざるにひろげ、風通しのよいところで、室内でしおらせます。しおらせることを萎凋といいますが、この萎凋の程度によって、雲霧茶独特の香りがでるといい、これがまた気候の条件に左右されるので、その勘が難しく、長年の経験が必要になります。

 うまく萎凋できますと、くちなしの花や密柑の花のような香りを放つようになり、茶の葉は綿のような肌触りになります。その次に、釜炒りで殺青します。この釜炒りの操作が又香りを生かすか、殺すかのかぎとなり、所要時間は三分から五分、釜炒りの温度は160度から180度、これも気候の違いで適当に判断しなければ成りません。この釜炒りで茶の葉は暗緑色になり、粘り気が出てきます。この茶の葉を冷却してから、揉捻を行います。揉捻器を使うことも有りますが、高級品は手揉みをします。揉捻が終わると、又冷却し、再び釜炒りに戻し乾燥させ、最後に仕上がりと言うことになります。このように言葉で表現している分では、他の茶も大まかなところあまり変わりないように思われますが、雲霧茶になるには、言葉で表現できない何かあるようです。ろ山雲霧茶は恵まれた自然の条件と念入りな製茶技術によって、ふくよかな香り、暗緑色で、ちょうどちりめんじゃこに似た姿に仕上げられています。これこそ、自然の力と人間の力が協力して生んだ茶の中の珍品であるろ山の雲霧茶です。

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