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雲霧茶(三)
   2006-06-12 15:33:13    cri

 雲霧茶と呼ばれる銘茶には、その他安徽省南部の景勝地黄山に産する毛峰茶も、黄山の雲霧茶と呼ばれ、せつ江省と安徽省の境界にある天目山に産するお茶も雲霧茶として、古くから名高いものです。天目といえば、日本では黒ゆうのかかった喫茶の茶碗のことを天目といいます。  

 話によると、これは天目山の寺院に学んだ留学僧がここで使った茶碗を持ち帰ったことによるということです。でも実は天目山には窯はありませんが、美味しいお茶がつくられ、喫茶が盛んであり、喫茶の茶碗もとてもこっていたに違い有りません。  

 陸羽が記した『茶経』にも、竜井についてはふれていませんが、天目山に茶を産するという記事が載っています。天目山はせつ江省と安徽省の省境の東西の二つの山の山頂に池があって、それが両眼のように見えることから、天の目、天目と名づけられたということです。  

 西天目山には名刹禅源寺というお寺があり、東天目山には昭明寺、ここも名刹です。「名刹のあるところに、銘茶あり」という言葉がここでもあたっています。天目山はまたよくきりに包まれるので、ここで産するお茶は雲霧にあやかってか、雲霧茶として、陸羽が触れたほど有名であったのでしょう。  

 今では、雲霧茶といえば、天目山を思い浮かべる人は特にお茶に興味を持つ人をのぞけば、殆どいないといっても過言ではないでしょう。先ほど触れました黄山の雲霧茶も毛峰茶とよばれ、雲霧茶とは呼んでいません。でも黄山の毛峰茶が作られたのは今から100年ほど前で、清朝の光緒年間だといわれます。それまでは雲霧茶と呼んだようです。  

 『黄山誌』という書物の中で、「雲霧茶は山中の僧が岩の割れ目に土を埋めて育てた。微香にして冷ややかさを与え、匡(きょう)ろをはるかに勝る。」と書かれています匡ろとは、ほかでもなくろ山のことです。つまり、当時の黄山の雲霧茶はろ山の雲霧茶よりはるかに上等だというのです。もしそれが本当であるとしたら、百年前にわざわざ黄山の毛峰茶と名を改める必要がなかったでしょう。ろ山か黄山か、この雲霧茶を巡って無言の争いがあり、結果としてろ山にお株をとられてしまったと後の人が見ています。「名刹あるところに銘茶あり」というっ言葉と同時に、「高山雲霧に銘茶生れる」ともいわれます。  

 黄山もろ山と同じように、高い峰峰が天をつき、山中には樹木ガ生い茂り、せせらぎがあちこちに流れ、雲霧が覆い、気候も温和です。そして、雨量も十分で、地理的にも又気候的にも茶樹の成長にとってまたと無い良い条件に恵まれています。   

 黄山の茶樹は海抜700から800メートルの山腹に植えられ、いつも雲霧の潤いを受け、強い日差しもなければ、寒風に襲われることも有りません。その上、土壌は肥沃で、腐食質が多く、そのため茶樹は枝も多く、茶の葉もよく生い茂っています。

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