中国ウインタースポーツ長期発展戦略は、ウインタースポーツを南の地区に発展させていくというのが一つの大きな目標です。今、上海や深センなどの南の都市でもアイス場、スキー場が設けられています。そうすると、暖かい南の都市でも、冬のスポーツに触れられるようになります。
ウインタースポーツは自然状況、施設などに制限されているだけでなく、コストの高いスポーツです。政府の呼びかけや予算の投入だけに頼るわけにはいきません。一つには「市場化」ということが大切になります。そのあたりについて、国家体育総局ウインタースポーチ管理センターの王揖涛主任は「政府は、条件が整っている省、市に対し、ウインタースポーツの発展を積極的に呼びかけ、予算も投入しています。しかし、政府の力だけでは普及はできません。今あるほとんどのスキー場やスケート場は、企業の運営によるものです。ウィンタースポーツを企業が利益を得られる分野にしていかなければならないのです。またウインタースポーツの発展は、国の経済力の指標でもあります。ある程度の段階まで経済力が成長して初めて、冬のスポーツが発展していくと考えています。」と述べました。
冬季スポーツと夏のスポーツのバランスをとるため、中国各地区、特に南の地区はウインタースポーツを重視しようと、2005年に行われた第10回全国運動会は、特別に14種目のウインタースポーツを加えました。
王揖涛主任は、第11回全国運動会について、また新たに4つのウインタースポーツ種目を加えることを表明しています。ウインタースポーツと言えば、フィギュアのような氷上競技があり、またスキーのような雪上競技もあります。今のところ、中国は、明らかに氷上競技のほうが成績がいいです。
現在は、この氷と雪の競技をバランスよく発展させるというのも、中国ウインタースポーツの大きな方向性です。現在、冬季オリンピックで中国は6つの種目で金メダルを獲得する可能性があります。女子500メートルスピードスケート、女子1000メートルスピードスケート、女子スピードスケートリレー、フィギュアスケートペア、女子フリースタイルスキーと男子フリースタイルスキーです。特に男子のフリースタイルスキーは、トリノで、中国選手の素晴らしいパフォーマンスがあって、多くのスポーツファンを熱狂させました。
そのため、中国国家体育総局ウインタースポーツ管理センターは、男子の雪上スポーツの発展に力を入れています。男子スノーボードの世界選手権で第5位、ワールドカップで第二位を獲得しました。新たなメダル獲得種目の誕生です。
中国ウインタースポーツ長期発展戦略は、また氷上スポーツの成績アップにも力を入れています。例えば、フィギュアスケート。中国国家体育総局ウインタースポーツ管理センターの任洪国副主任は「四年前と比べて、今回の全国ウインタースポーツ大会のフィギュアスケートは、かなりレベルがアップしました。また一部の有力選手だけでなく、数多くのホープも現れました。中国の選手たちに足りなかったのは、表現力です。そのため、大会は、特別に男女演出フリーの部を増設しました。これは、全国大会で今まで実施していなかったのですが、今回、表現力に対する重視を呼びかけるために、あえて実施しました」と述べました。
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