(1)競技の歴史
バドミントン競技のルーツは、インドで行われていた「ブーナゲーム」が伝わったものといわれている。また欧州には、昔から、バドミントンに似た羽根突き遊び「バトルドア・アンド・シャトルコック」が存在していた。この遊びはもともと競技性が低く、単に打ち続ける回数を競う程度のものに過ぎなかったが、バドミントンの源流の一部を担っていることは間違いない。
19世紀中頃、英国のボーフォート公爵家のバドミントンハウスと呼ばれる邸宅の大広間で、この「バトルドア・アンド・シャトルコック」が盛んに行われ、この遊びをおもしろくするために色々なルールが考え出されていった。2人の間にネットを張るという発想もこのときに生まれたものであり、このとき誕生した新しいゲームが、その場所の名をとって、バドミントンと呼ばれるようになった。その後、さらに多くの人々によって改良を加えられる。そして、1893年に英国でバドミントン協会が設立され、近代スポーツの仲間入りを果たす。
オリンピックに関しては、1972年の第20回ミュンヘン大会と1988年の第24回ソウル大会で公開競技として採用され、1992年第25回バルセロナ大会から正式種目となった。
(2)中国におけるバドミントン
2006年春、日本で行われたバドミントンの国・地域別対抗戦で中国は男女ともに世界制覇。卓球と並んで、中国のお家芸の一つといえる。前回のアテネ大会では金3、銀1、銅1を獲得し、競技での総メダル数は1位。正式競技となった1992年のバルセロナから出場し、銀と銅を獲得。以来、毎年、単・複・混合すべての種目の上位に中国勢が名を連ね、世界のトップを走り続けている。
中国勢の金メダリスト
1996年アトランタ大会 葛菲・顧俊(女子複)
2000年シドニー大会 キョウ智超(女子単)
葛菲・顧俊(女子複)
吉新鵬(男子単)
2004年アテネ大会 張寧(女子単)
張軍・高凌(複合)
張潔ブン・楊維(女子複)
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