(1)競技の歴史
テニスのルーツは古代ローマにまで遡るが、現代テニスの原形は、中世フランスで室内競技として行われていた「コートテニス」である。これを元に、イギリス人のウィングフィールド少佐が屋外の芝生をコートにして楽しむローンテニスを作り上げた。第1回大会からオリンピック種目に入っていたテニス競技。だが、1900年にはデ杯(国別対抗戦)、1905年には全豪オープンが始まって、4大大会+国別対抗戦というトーナメントシステムが定着してきた。国際テニス連盟もスポーツビジネスとしてのテニスの確立を目指していたこともあって、サッカーと同じくプロ中心の競技となる。アマチュア最高峰の大会の意義が徐々に薄れ、1924年にはオリンピックから姿を消した。その後、プロ選手の出場が許されるようになったことから、1984年の第23回ロサンゼルス大会で公開競技、続く1998年第24回ソウル大会で正式競技への復活を遂げた。
ちなみに日本が初めて獲得したオリンピックメダルは1920年第7回アントワープ大会のテニス競技で取った銀メダルである。
テニスは男女それぞれダブルス、シングルスが行われる。
北京五輪では20000人以上収容の国家テニスセンターが試合会場となる。
(2)中国の競技の歴史
オリンピックにおける中国テニスを語るなら、なんといっても2004年アテネ大会の女子ダブルスで「歴史的な金メダル」を手にした李テイ・孫甜甜に触れないわけにはいかないだろう。第8シードとして迎えたアテネで、李・孫ペアは初戦、アメリカの強豪を破る大番狂わせを演じ、さらにその勢いはとまらず、イタリア、オーストラリア、アルゼンチン、そして決勝でスペイン勢を破って、『アジアの快挙』を成し遂げたのである。
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