先月17日、CBO・「中国アマチュアバスケットリーグ」は、中国中部にある安徽省の鳳陽県で開幕式が行われました。これは、中国バスケット協会が去年設立した新しい組織で、リーグ戦に出場するのはすべてアマチュアの選手です。そして、職業や、年齢、性別のいずれも問わず、バスケットに興味があれば、だれも出場することができます。
そして、今回のリーグ戦は初めて農村部で開かれ、出場チームは全て農民で構成されているということで「農民バスケットリーグ」とも呼ばれ、話題になっています。このリーグ戦の主催地である安徽省の鳳陽県は、明の皇帝、朱元璋の故郷として歴史上有名なところです。1979年から始まった農村改革もここからスタートしたことから、鳳陽県は常に農村の新しい動きが始まる場所として知られています。
4月17日に行われたこのCBOの開幕式には、なんと1万人の観客が殺到しました。その後、ある村で行われた試合には1000人あまりが観戦に訪れるという、現地では大変なフィーバーぶりを見せています。地元スポーツ管理部門の章思林さんに伺いました。
「バスケットはここの人気スポーツです。どの村でも自分の代表チームを持っています。バスケットの愛好者は800人を超え、彼らはよく村で練習したり、試合を行ったりしています。またバスケットを観戦するのが好きな人も大勢います。試合があると聞いたら、農作業を後回しにしても観戦にやってくるファンは大勢います。審判員のジャッジミスを指摘するくらいルールに精通している人も大勢いて、熱心なファンが多いですよ。」
実は、今回の農民アマチュアリーグCBOが開催されている期間は、中国の男子プロバスケットボールリーグ、CBAの決勝トーナメントの真っ最中でした。ところが、中国バスケットボール協会の李元偉副会長は、あえてCBAではなく、この安徽省で行われているアマチュアリーグの視察にやってきました。
「バスケットボールは中国で、かなり幅広く愛好者がおり、一定の基盤があります。鳳陽県の農民リーグからこの点がよくわかります。CBO・『中国アマチュアバスケットリーグ』を設立したのは、都市部だけで、バスケットボールを盛り上げるのではなく、農村部でもこのバスケットを通じた交流が今後盛んに行われるよう促すという意味があるのです。」
スポーツリーグというと、サッカーもそうですが、どちらかというと都市部のもの、というイメージが強かったのですが、こういう草の根のリーグが、しかも農村を中心に盛り上がっていくというのは画期的なことになります。(文章:王丹丹)
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