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春は万物が活気を取り戻す季節で、野原や山、街中、田舎道などどこに行っても色とりどりの春の花が咲き誇り、あちこちで人々の笑顔が見えます。今回の中国メロディーは春の花をテーマにお送りしましょう。
血で色づいたツツジ
4月の初め、中国中南部と西南地方の山間部では、その山一面を覆う鮮やかな赤色のツツジの花は、まるで美しい霞のように春の大地を彩ります。そんなツツジの花の由来について、次のような伝説が残されています。
紀元前1000年の周の時代、蜀の国王・杜宇は国民を大切にしている人で、亡くなった後、彼はツツジという鳥になりました。春になると、鳥のツツジは毎日大声で鳴いて、農家の人たちに早く水田へ田植えに行こうと呼びかけました。しかし、毎日鳴き続けるツツジは、とうとう喉を痛めて、血が出てしまいました。ツツジの血は山一面の花を赤く染めることになり、そのため、山にあった赤い花はツツジと呼ばれるようになりました。
大理の椿
毎年4月になると、中国西南部雲南省の大理という小さな町では、街の小道や民家の庭先に椿の美しい姿があります。その鮮やかな花びらとつやのある葉には、強い生命力が溢れています。
そんな椿には、中国少数民族、ペー族の伝説が残されています。昔、ある悪魔が人間社会の麗しい生活に嫉妬し、魔法で世界を真っ白にしてしまいました。その時、あるペー族の少女は自分の命を犠牲にして、自らの血で椿を赤く染め、青色の胆液で葉を青く染めたことで、多くの色が街に溢れる元の生活へ戻すことができました。その後、血で染められた椿の花は、より鮮やかで美しく咲くようになったということです。
花を仲人として
「花為媒(花を仲人として)」は中国北方地方の地方劇である評劇の映画です。花為媒(花を仲人として)は若い男女が花を仲人として婚約を結ぶという意味で、この映画ではヒロインで美しいお嬢様・張五可は花園で賈俊英と出会い、恋に落ちます。彼女の勇ましく幸福を求める勇気と独立心は、観客たちに深い印象を残しました。
映画の中でお嬢様の張五可と仲人の阮媽が花園で歌った「報花名(花の名前を歌う)」はこの映画の有名なシーンとなり、四季の花々を歌う張五可、仲人阮媽のユーモアはこの映画を彩りました。特に、仲人役を演じた趙麗蓉の天才的な演技力は、中国映画史において永久に残り続ける存在感を放ちました。
番組の中でお送りした曲
1曲目 映山红(ツツジの花)
この歌は1974年に公開された映画「闪闪的红星(輝く赤い星)」の挿入歌「映山红(ツツジの花)」です。歌は1930年代の人々の紅軍を深く愛する気持ちを表しました。
歌詞:
真夜中に 夜明けを待ち望み
真冬に 春風を待ち望む
紅軍が来るのを待ち望むなら
山一面のツツジが満開になる時
2曲目 山茶花(椿)
この歌は作曲家・遠藤実の「雪椿」の中国語バージョンで、テレサ・テンの優しく美しい歌声は、好きな人を思う気持ちを歌っています。
歌詞:
椿よ あなたは彼の家の山一面に椿が咲いていると言った
三月の春の野原が絵のように美しくなる時
村の少女の茶摘みの歌が山の中に響き渡る
夢の中には照れくさそうな彼がいた
3曲目 報花名(花の名前を歌う)
歌は評劇の映画「花為媒(花を仲人として)」の挿入歌で、お嬢様の張五可と仲人の阮媽が花園で歌ったものです。
歌詞:
春風が吹いて万物が活気を取り戻す
花は赤く 草は青々としている
桃の花が鮮やかで 杏子の花が咲き誇る
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