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「永遠の隣人」の理解を深めたい~日本僑報社編集長・段躍中さんに聞く

2018-01-23 18:52:15     cri    

聞き手:王小燕

 今から27年前の1991年、北京に本部を置く全国紙で中堅記者をしていた段さんは人生の決断をしました。3年前から日本留学中だった愛妻に「日本に来てくれないなら、離婚するしかないわね」という脅し(?)を受けてしまった彼は、「結婚した人間の責務を果たすため」1年間の休暇を取り、日本へ渡ることを決めました。

 当時の段さんは33歳。「日本語ゼロ、人脈ゼロ、日本円ゼロの三ゼロ人間だった」とは本人の談。

 日本に到着した後、巣鴨駅の電話ボックスで愛妻に電話をした後、そのままパスポートやお金の入ったかばんを置き忘れてしまいました。それがなんと戻ってみると、そのままの姿で残っていました。このような感動の中から日本での生活が始まりました。しかし、言葉のハンディがあり、アルバイトを探す時は、何を聞かれても「はい」としか答えられず、そのため、ことごとく不採用。ところが、捨てる神あれば拾う神あり。上野駅付近で居酒屋を経営する杉山さんというご夫婦から「言葉が分からなくても皿洗いはできるでしょう」ということで、バイト先を確保することができました。

 不慣れな外国で悪戦苦闘しながらも、不撓不屈(ふとうふくつ)の精神で頑張りぬきました。

 27年後の今、自らが創業した出版社「僑報社」はこれまでに計350冊を超える図書を出版しています。その中には、中日交流の歴史と今にフォーカスした企画や、「一帯一路」を分かりやすく取り上げた翻訳本など話題作も数多くありました。

 今回は名編集長の段さんに、日本で成長し、夢を追い続けてきた27年間の物語に語っていただきましょう。

【プロフィール】 

段 躍中(だん・やくちゅう)さん

 日本僑報社編集長、日中交流研究所長、湖南大学客員教授

 1958年中国湖南省生まれ。中国青年報記者を経て、1991年日本へ渡る。新潟大学大学院博士課程修了(2000年3月、博士学位を取得)。
 1996年 在日中国人の活躍情報を紹介する月刊誌「日本僑報」を創刊、日本での創業をスタート。1998年、『在日中国人大全』を出版、日中関係専門の出版社(株)日本僑報社を設立。これまでに、中日翻訳、中国社会の最新動態中日関係などにフォーカスする書籍350冊以上を出版。
 2005年1月 日中交流研究所を発足、日本人の中国語作文コンクールと中国人の日本語作文コンクールを同時主宰。
 2007年8月 池袋で星期日漢語角を創設。
 2008年9月 日中翻訳学院を創設。
 2009年5月 日本湖南省友の会、日本湖南人会を創設。
 2016年5月 湖南大学客員教授に就任

主な受賞歴
 1994 読売新聞国際学生論文コンテスト優秀賞
 1995 駒澤大学学長賞
 2007 国際人材交流協力支援機構理事長賞
 2008 小島康誉国際貢献賞
 2008 日中学院倉石賞
 2009 日本国外務大臣表彰

主な著書
 『現代中国人の日本留学』(明石書店、2003)
 『日本の中国語メディア研究』(北溟社、2003)
 《留学扶桑》(中国語版、南京訳林出版社、1998)
 《負笈東瀛写春秋—在日中国人自述》(編著、中国語版、上海教育出版社、1998) など多数。

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