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「源氏物語」発祥の地・滋賀
   2008-03-27 18:39:48    cri
 3月21日と22日、関西広域機構関西広報センター(kippo)の招待で関西への取材に出かけた。三度目の関西取材である。今度は琵琶湖のある滋賀県である。短い取材日程で、そんなに色々と見ることができなかったが、琵琶湖と言う大きな湖に恵まれながらも、水を大切に使っている人々の姿、また美味しい水を利用して作ったお米や野菜、お酒などと接することができ、水や環境の大切さをしみじみと感じ取った。「源氏物語」についての説明も受け、認識を更に深めた。

 東京を出た時は雨だった。新幹線で2時間20分ほどで、古都京都に到着。こちらは好天気。駅の改札口を出たところで、kippoのスタッフ何人かが待っていました。殆ど顔馴染みの方々である。

 取材ツァーに参加したのは、日本駐在のロシア、中国、インド、フランス、スペイン、バングラディシュ、香港と台湾の記者ばかり。一行は大型バスに乗り大津市石山寺へ向かう。  

      

 ここ石山寺は「源氏物語」縁の地とされている。寛弘元年(1004年)紫式部は新しい物語を書くため、この石山寺に7日間参籠し、その後「源氏物語」を書き始め、4年後の1008年には五十四帖からなる「源氏物語」が完成したと言われている。聖心女子大学の奥田勲名誉教授はわざわざ東京から駆けつけてきて、「源氏物語」について色々と話してくれたので、「源氏物語」に対する興味が更に強まった。この石山寺には「源氏物語」にちなんだ美術工芸品も数多く展示され、みんな興味津々に見入っていた。

 ここ石山寺明王院で、日本の伝統衣裳の成り立ち、文様、重ねの色目などについての解説を聞いた。その後、幸運の二人が日本の平安時代を代表する衣裳・十二単と衣冠を体験した。十二単について、単語だけは分かるが、一体どんな衣裳だかよく分からない。辞書を調べた。十二単は通称で、正しくは、昔は、「女房装束」、「裳唐衣」、「唐衣裳姿」などと呼ばれていた。現在の正しい呼び方は、「五衣、唐衣、裳」と言う。そして特に皇后陛下の十二単は、「御五衣、御唐衣、御裳」と言うのだ。十二単(女性の衣裳)は、皇后や位の高い女官など、特に重要な儀式や位の高い人に会うときの公式の服装である。衣冠(男性に衣裳)は平安時代以降の公家の宮中での勤務服だそうだ。今回着付けを行った平安裳束体験所(京都市)では平安時代のこの衣裳を体験する業務も行われているとのこと。

        

 高島市針江地区の人々の使う「かばた」は記者たちの興味をそそった。紹介によると、「かばた」とは飲料水を汲む「元池」、野菜や顔などを洗う「壷池」、鍋などの食器を洗う「端池」と湧き水が3段式に流れ落ちるように小さな堰が作られた自家湧水のことである。私達は何軒の「かばた」を見た。この「かばた」には鯉などの魚が飼われているのを見て不思議に思った。その後の説明で分かったことは、「かばた」で魚を飼う目的は、米粒や野菜くずなどを食べてくれるので水が浄化できる。その浄化された水は道沿いの水路へと流れ行く。水を効果的に利用することができるのだ。「上流の人は下流のひとに迷惑をかけないよう、下流のひとは上流の人を信頼し、みんなで水を使う」というのは、この地区の人々のマナーとなっているそうだ。「かばた」を見学し、水不足で悩んでいるアフリカなど世界の人々のことを考えると、水を大切にしなくてはならないそういう思いが更に強いものになった。

       

 きれいな水がなければ美味しい御飯やうまいお酒などあらゆる食品を作ることができない。近江のお米が美味しいとの評判があるが、それもきれいな水と関係があるにちがいない。きれいな水があるから、美味しいお米を作ることができる。美味しいお米ときれいな水があるから、美味しいご飯を作ることができるわけである。川島酒造を取材した。

       

 川島酒造は高島市新旭町にあり、140年の歴史を持ち、高品質の清酒「松の花」を初め、数々の銘酒を製造している。しかし、聞くところによると、川島酒造は従業員が12名で、しかも一年に5ヶ月ぐらいしか酒造りをしないのに、年間売り上げは一億円に上り、その清酒はアメリカにも輸出され、高い評価を受けているそうだ。深い感銘を受けた。川島達郎社長は、日本酒の独特の製造法を初め、川島酒造のこだわりの酒造り、日本の酒文化などを紹介してくれた。

 また近江のお米がよく、お水も美味しいということですから、うまいお酒ができるわけだと川島社長が強調した。その後、酒蔵を見学した。日本に来てから初めて見た酒蔵である。今年出来立ての新酒を試飲した。美味い。

 短い取材だったが、KIPPOさんの効率的な按配で色々と取材し体験することができ満足している。

(文・写真 kokusei)

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