Q:先日、東京の書店で最新の中国鉄道時刻表を見つけました。ページをめくっていると、「三亜」という文字が目に入りました。よく見ると、北京、上海、広州と海南島の三亜を結ぶ列車があるようです。それにしても、どうやって海南島まで渡っているのでしょうか?海底トンネルや橋ができたというようなニュースはこれまで聞いたことがないのですが・・・。最近、中国の鉄道といえば、青海チベット鉄道や「動車」と呼ばれる新型高速列車がニュースでしばしば取り上げられます。しかし、この海南島行きの列車についても紹介していただけないでしょうか?
A:この鉄道は、粤海鉄道といいます。海を跨ぐ中国初めての鉄道です。これは、中国鉄道省、海南省、広東省が共同で、48億元を拠出して作った鉄道です。この鉄道は、始発駅が広東省西部の都市湛江市で、その後、キョウ州海峡を渡り、海南島の西海岸線に沿って、この島の最南端の三亜市(終着駅)に着きます。粤海鉄道の最初の部分(大陸部の湛江から海安まで)は、2002年1月に完成し、貨物列車として運行しました。2004年12月、湛江市から三亜市までのレールが敷かれて、粤海鉄道が完成しました。中国歴史上で、海を跨ぐ初めての乗客用列車として運行し始めました。
では、粤海鉄道の車両は、どういうふうに広東省と海南省の間の海峡を跨いで走るでしょうか。実は、この海峡の間で列車の車両を運ぶ専用フェリーがあります。この専用フェリーの底にも鉄道のレールが敷かれて、大陸部からの車両がフェリーに載せられ、海南島に運ばれ、着いたら、車両は、フェリーから下ろされ、終着駅の三亜市に向かって走ります。これは、中国でフェリーによって運ばれる唯一の列車です。(担当:任春生)
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