中国と日本の交流が深まる中、中国では日本語を学ぶ人が年々増えています。このコーナーでは、毎回、日本語を学ぶ学生をゲストに招き、日本語の魅力や、彼らの活動などについてお話を聞きます。今月の「日本語大好き」に登場していただいたのは、日本のアニメ声優を目指している劉セイラクさん(北京外国語大学3年生)です。以下は彼女へのインタビューです。
自己紹介:劉セイラクと申します。インターネットのチャットなどで、「kkryu」というハンドルネームを使っているので、友達や先生からは「ケケちゃん」と呼ばれています。みなさんにも、「ケケちゃん」と呼んでいただければ嬉しいです。私の夢は、日本でアニメ声優になることです!
Q:ケケちゃんの夢の話を聞いて、正直驚きました。中国で声優になるのもすごく難しいことなのに、なぜ、あえて、日本でですか?
A:そうですね、周りの人にもよく聞かれるんですけれども・・・。私は幼稚園のころから、アニメや漫画が好きで、将来は絶対、アニメか漫画にかかわる仕事に就きたいと思っていました。実は、最初は漫画家になりたかったのですが、なかなか才能がなくて、諦めていたんです。そんなとき、日本のアニメで「新世紀エヴァンゲリオン」という作品を見たんです。この作品の声優たちが本当にすばらしくて、すっかり魅了されてしまいました。それから、声優の仕事にあこがれるようになりました。
Q:声優たちのどんなところが素晴らしかったと思いますか?
A:そのキャラクターになりきって演じている、そのレベルが半端じゃない!と思いました。こう・・・目を閉じて声だけ聞いていても、感動で体がしびれるような感じがしました。
Q:なるほど。でも、声優にあこがれる気持ちは分かるんですけど、なんとケケちゃんは、その夢を叶えるために実際に行動に出ていますね?昨年、日本で声優オーディションに挑戦したと聞きましたが・・・。
A:そうなんです。でも、私も最初はただあこがれていただけだったんです。ところが、昨年4月、交換留学で10ヶ月間愛知文教大学に留学する機会がありました。その留学中のある日、東京の声優プロダクションが新人オーディションをやるという話を聞いたのです。「オーディションってどんなふうにやるのかな?」と前々から興味があったので、思いきって参加してみたのです。
Q:それで、結果はどうでしたか?
A:はい、合格しました!でも、正直、本当に合格できるとは思っていませんでした。当時はとても緊張しましたが、うまく自分をアピールできたのが良かったんだと思います。そして、審査員の人にほめていただいたのもうれしかったですが、何よりも、オーディションを一緒に受けた日本人と友達になれたことがうれしかったです。それは、合格よりも大切な収穫だったと思います。
Q:ところで、ケケちゃんは大学3年生、あと1年で卒業ですが、卒業後はどうするつもりですか?
A:卒業後は、ぜひ東京で、プロを目指して専門的な勉強をしたいと思っています。
Q:では、本格的に夢に向かっていくわけですね。応援しています。では、最後に、リスナーの皆さんへ、ひとこ とメッセージをお願いします。
A:はい、まずはひとつ、告知させてください。8月19日、東京ビッグサイトで開催される「コミケ72」というイベントに、友達と出展します!よろしければ、ぜひ遊びに来てください!
そしてもうひとつ、私はこれから、自分の声で人を感動させられるような仕事をしたいと思っています。この番組に出ることをある友人に話したら、「中国と日本の架け橋になってね」と言われました。架け橋になるなんて大それたことはできませんが、せめて、アニメや漫画の世界で、2つの国をつなぐお手伝いができればと思っています。ぜひ応援してください。
追記:ケケちゃんの声が聞いてみたい!という方は、ケケちゃんのブログ「もうそうスペース」をご覧ください。アドレスはwww.voiceblog.net/kkryuです。
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