Q:昨年の何かの番組で、パンダは大昔、肉を食べていたと紹介していました。しかし、パンダが食べていた動物が絶滅してしまい、竹や笹を食べるようになったと話していました。私は東京の動物園でパンダを見たことがあります。とてもかわいい動物です。今のパンダも、肉を与えたら食べるのでしょうか?
A:パンダは、中国の国家一級保護動物です。体長120ー180センチ、尻尾の長さ10ー20センチ、体重60ー110キロ。体と尻尾は白く、耳・目の周り・足・肩は黒いのが特徴です。動物学上、パンダは肉食目に属しています。200万年前から100万年前まで、パンダは、中国の南部や西部に棲息していました。今日では、当時の動物はほとんど絶滅してしまいましたが、パンダは生き残っていて、"生きた化石"と呼ばれています。
パンダは、竹や笹などを食べていますが、その消化器官の解剖結果と生理的特徴からみれば、完全的に肉食動物です。しかし、棲息環境が大きく変わったので、生きるため、その食性を変えました。パンダは、徐々に山奥や竹林に追われ、栄養価が低く消化しにくい竹類を食べる動物になりました。
しかし、いまでも、自然環境に生きる野生のパンダは、蛋白質を補充するため、竹林に棲息している竹鼠を捕まえて食べます。また、パンダを飼育している動物園でも、時々、パンダに、肉類や雑穀などを食べさせます。(担当:任春生)
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