Q:ある日本の番組で、中国・陝西省奥地のトキの生息地についてやっていました。そこは、彼らにとっては安住の地で、餌場も、巣作りのできる林もあるとのことでした。しかし、そこにも開発の手が伸びているようです。鳥たちの楽園を、なんとか残してやってほしいなあと思いました。
A:トキは絶滅の恐れが最も高い鳥類の一つです。1900年代初めまで、トキは、ロシア・朝鮮・日本・中国の大部分の地区に広く生息していました。しかし、捕獲、農薬の使用、工業汚染など人為的活動の影響により、1950年代以降、トキの生息数は急激に減少しました。1980年代初め、中国に生息するトキは7羽に激減、そのほかの国では基本的に絶滅してしまいました。現在、トキは主に中国の西北部の陝西省に生息していますが、すでに国家1級の希少動物に指定されています。ここ数年、人口飼育や生息地の保護を進めていて、2004年の時点では700羽以上まで生息数が回復しています。ところで、中国では今、特に西部地方での開発を進めており、生態系の破壊が心配されているところです。動物や植物の保護にいかに取り組むかが課題となっています。
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