Q:ヨウ素欠乏が日本で問題にならなかったのは、昔からヒジキ、昆布、ワカメなどの海藻類を食べていたからでしょう。中国でも沿海部ではヨウ素欠乏の問題は少ないのではないですか?海藻類も食べられていると思いますが、どうですか?
A:中国東南部の沿海地区では、市場に行くと、昆布やワカメなどの海藻類をよく目にします。こうした海藻類は、日常でもよく食べられています。でも、西北部の内陸地区には、これらの海藻類をなかなか運ぶことができないので、その一帯の住民は、海藻類をあまり食べることが出来ません。
中国は、1950年代からヨウ素欠乏による病気の予防に力を入れてきました。そして、1995年末からヨウ素を含む塩を普及させ、関連病の予防に取り組んできました。10年間の努力が実り、2005年の調査では、中国人のヨウ素を含む塩の食用率は90.2%と、国際的な標準に達しました。しかし、中国はヨウ素欠乏症を防ぐためにもっと努力する必要があります。現在、毎年5月15日は"ヨウ素欠乏防止デー"と定められています。人々がヨウ素に関する理解を深め、普段から栄養のバランスが取れた健康的な食事をすることは、非常に重要だと思います。
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