Q:少し古い話で恐縮ですが、昨年10月から今年3月まで、日本でドラマ『西遊記』を放映していました。ドラマを見ていて印象的だったのが、瓢箪です。室内のシーンでは、たびたび、赤く塗られた瓢箪が天井からぶら下がっているのを目にしました。我が家では8年程前から瓢箪を栽培しており、細工して飾り物として使っています。中国では瓢箪をどんなふうに使いますか?また、瓢箪が出てくる昔話などがあれば紹介してください。
A:瓢箪は、中国でも、日本と同じように縁起のいいものです。そして、飾り物としてよく使われています。瓢箪は、昔から瓜の一種として中国で栽培されてきたもので、幅広いがあります。例えば、瓢箪の果実と葉っぱは食べることができ、薬として使われています。それから、中国の農村では瓢箪を半分に切って、水を入れる器として使っています。『西遊記』に登場した、天井からぶら下がった赤い瓢箪は入れ物の一種です。おそらく、薬の入れ物だと思われます。中国の伝説上の人物・太上老君(『西遊記』に出てくる仙人の一人)は、その秘薬を瓢箪に入れています。それから、中国の多くの物語で次のような場面があります。もうすぐ死ぬ主人公のそばに突然仙人が現れ"宝葫芦"、つまり宝の瓢箪から丸薬を取り出し、主人公に飲ませます。すると、主人公はすぐ生き生きとよみがえるのです。
中国のイ族には、瓢箪に関する伝説が伝わっています。大昔、世界は洪水に襲われました。その時、瓢箪から男女2人が出てきました。彼らは夫婦になって、人類が生まれてきた、というものです。中国では、このような瓢箪に関する物語や伝説などがたくさんあります。皆さんも、もし興味があれば、ぜひ調べてみてください。
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